近日上映予定
「ショットとは何か 実践編」刊行記念 またしても、ショットに見惚れて…
2024/03/23 ~ 2024/03/29
「この書物には、その著者による『これこそ映画だ』という呟きがみちている」(あとがき)―蓮實重彦
◆特別上映『香も高きケンタッキー』『殺し屋ネルソン』『燃える平原児(3/28)』は均一料金1,400円(ポイント鑑賞不可)
※上映作品・スケジュールを変更いたしました。トーク詳細は新着情報をご覧ください。(2/21)
上映予定作品一覧(全15本)
『ニューヨーク・ハット』
『男女の戦』
『イントレランス』
『東への道』
『香も高きケンタッキー』
『断崖』
『殺し屋ネルソン』
『燃える平原児』
『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』
『ゴールキーパーの不安』
『ニックス・ムービー/水上の稲妻』
『坊やの人形』
『童年往事 時の流れ』
『コロッサル・ユース』
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『ドリーの冒険 The Adventures of Dollie(13分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1908年
監督:D・W・グリフィス
出演:アーサー・V・ジョンソン、リンダ・アーヴィドソン、グラディス・イーガン、チャールズ・インスレー、マデリーン・ ウェスト満子
映画文法の基礎を築いたグリフィスの初監督作。たった13分の映像の中に、その後の映画のすべてが詰まっている。物語の始まりの川岸のショットが再び映し出されるとき、私たちはドリーの冒険の結末を確信することになる。(併映作品:『ニューヨーク・ハット』『男女の戦』)
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『ニューヨーク・ハット The New York Hat(16分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1912年
監督:D・W・グリフィス
出演:メアリー・ピックフォード、チャールズ・ヒル・メイルズ、ライオネル・バリモア、リリアン・ギッシュ
母を亡くしたばかりのメアリー・ピックフォードに最新流行の帽子を買ってあげた牧師のライオネル・バリモア。ところが二人の仲が噂になり…。ピックフォード20歳の大ヒット作。リリアン・ギッシュも一瞬登場している。(併映作品:『ドリーの冒険』『男女の戦』)
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『男女の戦 The Battle of the Sexes(89分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1928年
監督:D・W・グリフィス
出演:ジーン・ハーショルト、フィリス・ヘイバー、ベル・ベネット、ドン・アルバラード、サリー・オニール、ウィリアム・ベイクウェル
富裕な中年男が美人局にひっかかり家族を捨てる決心をするが…。グリフィスが描くモダンで洒脱な“中年の危機”コメディ。脚を強調し床に寝そべる女性の表象が印象的。NYビル群の高さを俯瞰で表現し、自殺しようとする妻が落下するイメージカットがインサートされる。(併映作品:『ドリーの冒険』『ニューヨーク・ハット』)
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『イントレランス Intolerance(167分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1916年
監督:D・W・グリフィス
出演:メイ・マーシュ、ロバート・ハロン、リリアン・ギッシュ、F・A・ターナー、サム・デ・グラス、ヴェラ・ルイス、メアリー・アルデン、エリノア・ワシントン、パール・エルモア
前作『国民の創生』で批判されたグリフィスが、自ら莫大な製作費を出資した不寛容(イントレランス)をテーマとした歴史的超大作。「現代アメリカ篇」、「バビロン篇」、「ユダヤ篇」、「中世フランス篇」が並行的に紡がれ、クローズアップ、フラッシュバック、ロングショット、クレーンショットなど映画技法の教科書と言えるほど手法が多彩。
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『東への道 Way Down East(150分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:D・W・グリフィス
出演:リチャード・バーセルメス、リリアン・ギッシュ、メリー・ヘイ、ノーマ・シアラー
母子家庭、貧乏、結婚詐欺、妊娠、子供の死と、不幸の連続に見舞われるリリアン・ギッシュの過酷な運命を描く。本物の流氷の上を歩きジャンプするクライマックスをスタントなしでやってのけるアクション・シーンは、グリフィスが「活劇」の原点であることを示している。
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『香も高きケンタッキー Kentucky Pride(72分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1925年
監督:ジョン・フォード
出演:ヘンリー・B・ウォルソール、J・ファレル・マクドナルド、ガートルード・アスター、ピーチス・ジャクソン、マルコム・ウェイト、ベル・ストッダード、ウィンストン・ミラー
牝馬“ヴァージニアの将来”によって語られる彼女と娘の運命、そして人間達のドラマ。主人たちの浮き沈みによって馬の運命も翻弄される。荷車を引かされる彼女が雨に濡れた舗道でかつての主人と再会し、蹄を鳴らして注意を引こうとするシーンがこれほど心を揺さぶるのは、自分をなでる主人の手や、生まれたときの主人の喜びのカットの印象的な挿入があってのこと。一度観たら忘れられない傑作。
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『断崖 Suspicion(99分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1941年
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ジョーン・フォンテイン、ケーリー・グラント、ナイジェル・ブルース、セドリック・ハードウィック、レオ・G・キャロル
口先だけの遊び人とかけ落ち結婚した富豪の娘。しかし、急速に夫の化けの皮が剥がれ…。夫に怯える新妻の心理をカメラが執拗に追う。有名なミルクのくだりや電話、鏡など巧みな小道具使いはヒッチコックの面目躍如。製作側の意向でラストが変えられたというが、真相も偽りであり言葉も嘘かもしれないという疑惑を心に残す。
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『殺し屋ネルソン Baby Face Nelson(85分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1957年
監督:ドン・シーゲル
出演:ミッキー・ルーニー、キャロリン・ジョーンズ、セドリック・ハードウィック、アンソニー・カルーソ、テッド・デ・コルシア、エミール・メイヤー、レオ・ゴードン
出所したギリスは“ベビーフェイス・ネルソン”と名を変え、デリンジャー亡き後“パブリック・エネミーNo.1”に成り上がる。撮影日数が短縮され最小限のショットで作られたためか、異様なスピード感が物語をドライブする。ドライで突発的な暴力と恋人スーとの運命的絆が入り混じり、ジャズのリズムと共に階段の銃撃やデリンジャーの最期など素晴らしいショットが連発される。
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『燃える平原児 Flaming Star(92分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1960年
監督:ドン・シーゲル
出演:エルヴィス・プレスリー、スティーブ・フォレスト、バーバラ・イーデン、ドロレス・デル・リオ、ジョン・マッキンタイア、ルドルフォ・アコスタ
白人の父と兄、先住民の母、混血児の弟(プレスリー)一家が、開拓者と先住民との戦いに巻き込まれていく。故郷からも拒絶された母(ドロレス・デル・リオ)が、先住民が死ぬとき現れる“燃える星”に導かれ自然に帰っていくシーンが胸を締め付ける。母の仇として白人を憎み、父の仇として先住民を憎んだプレスリーの愛憎も生死も、ただ荒野の砂塵に吸い込まれて行くラストカットに打ちのめされる。
© 1960 Twentieth Century Fox Film Corporation. Renewed 1988 Twentieth Century Fox Film Corporation
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『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記 Chronik der Anna Magdalena Bach(94分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1967年
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
出演:グスタフ・レオンハルト、クリスティアーネ・ラング、パオロ・カルリーニ、エルンスト・カステリ
バッハの後半生を、2番目の妻アンナ・マグダレーナが日記の形式で語る。待遇への不満や生活の苦難を手紙で訴え、子育てに悩む“生活者・労働者としてのバッハ”が描写される。その背後で後の巨匠たちによる端正な演奏が響き続けている。折々にインサートされる波打ち際や、バッハの盲目の眼差しのショットが印象的。
©神戸ファッション美術館
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『ゴールキーパーの不安 Die Angst des Tormanns beim Elfmeter(101分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1971年
監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:アルトゥール・ブラウス、カイ・フィッシャー、エリカ・プルハール、リプガルト・シュヴァルツ
ヴィム・ヴェンダースの長編デビュー作。試合退場させられたゴールキーパーが何となく人を殺してブラブラと逃亡する。夜行バスや田舎道、汚い映画館、ジュークボックスとヴェンダース好みのアイテムがロビー・ミューラーの流麗なカメラによって映し出される。ホークスやドル紙幣などアメリカという主題が既に現れている。
© Wim Wenders Stiftung 2014
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『ニックス・ムービー/水上の稲妻 Nick’s Movie / Lightning Over Water (87分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1980年
監督:ヴィム・ヴェンダース、ニコラス・レイ
出演:ニコラス・レイ、ヴィム・ヴェンダース、トム・ファレル、スーザン・レイ、ティモシー・レイ
敬愛するニコラス・レイが死に直面する姿をヴェンダースがつぶさに見つめた映画を越えた映画。映画用カメラと手持ちのビデオカメラの映像が混在し、2人が“脚本らしきもの”に書かれたセリフを間違えるNGシーンもそのまま使用されるなど、フィクションと現実が奇妙に入り混じる。ニコラス・レイの死によって本作は閉じられる。
© 1980 Road Movies Courtesy of Wim Wenders Stiftung
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『坊やの人形(108分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1983年
監督:ホウ・シャオシェン、ゾン・ジュアンシャン、ワン・レン
出演:『坊やの人形』チェン・ボージョン、ヤン・リーイン/『シャオチの帽子』ジン・ディン/『りんごの味』ジュオ・シャンリー、ジャン・シャー
台湾ニューウェーブの幕開けを告げた、3人の監督によるオムニバス。侯孝賢の作品は、生活のため映画館のサンドイッチマンをして日銭を稼ぐ男と妻と小さな坊やの話。後の作品に受け継がれる抑制された心理描写が胸を打つ。
©Central Motion Picture Corporation
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『童年往事 時の流れ(138分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1985年
監督:ホウ・シャオシェン
出演:ユー・アンシュン、ティエン・フォン、シン・シューフェン、メイ・ファン、リー・ティエンルー
「アハァー(阿孝)」と主人公の少年を呼ぶ声。その名を呼んでいた父が逝き、母が逝き、そして小さくなった祖母が静かに画面から消え去るとき、窓の外には変わらずまぶしい陽光と様々な音があふれている。監督自身の少年期の記憶を映画化した本作で、その後タッグを組むリー・ピンビンが初めて撮影監督を務めた。
©Central Motion Picture Corporation
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『コロッサル・ユース Juventude em Marcha(155分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:2006年
監督:ペドロ・コスタ
出演:ヴェントゥーラ、ヴァンダ・ドゥアルテ、ベアトリズ・ドゥアルテ、イザベル・カルドーゾ、パウロ・ヌネス、グスターヴォ・スンプタ、シラ・カルドー
廃墟のビルから家具が落下していくファーストカットから息をのむ美しさに圧倒される傑作。時間も流れない閉ざされた空間の中を亡霊のように彷徨う人間が、ドキュメンタリーとフィクションの境界を超えていく。美意識に貫かれた構図、自然光のみによる光と影の演出も素晴らしい。
©シネマトリックス
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