近日上映予定
恐ろしい映画
2021/07/31 ~ 2021/09/03
ニューロサスペンス、ホラー、細菌パニック!
本当に怖いのは怪物か人間か?
▽特別上映▽
8/7 13:00~『ジュデックス』監督:ジョルジュ・フランジュ
7/31より前売券発売 料金:1400円均一 ポイント鑑賞・加算不可
※『ジュデックス』は次回「素晴らしきサイレント映画Ⅲ」特集でも上映がございます
上映予定作品一覧(全38本)
『アンダルシアの犬』
『猫とカナリヤ』
『フランケンシュタイン』
『M』
『魔人ドラキュラ』
『吸血鬼』
『フリークス』
『魔の家』
『猟奇島』
『モルグ街の殺人』
『ミイラ再生』
『殺人魔の魂』
『黒猫』
『フランケンシュタインの花嫁』
『狂恋』
『悪魔の人形』
『生きてる死骸』
『キャット・ピープル』
『私はゾンビと歩いた!』
『怒りの日』
『キャット・ピープルの呪い』
『死体を売る男』
『失われた週末』
『らせん階段』
『恐怖の精神病院』
『赤い家』
『悪魔の往く町』
『スペードの女王』
『M』
『疑惑の渦巻』
『暗黒の恐怖』
『サンセット大通り』
『ハウス・バイ・ザ・リバー』
『優しき殺人者』
『死なない頭脳』
『裸のキッス』
『ジュデックス』
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『カリガリ博士(48分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:ロベルト・ヴィーネ
出演:コンラート・ファイト、ヴェルナー・クラウス、リル・ダゴファー
北独の田舎町に、眠り男を使って予言をする怪しい演し物がやって来る。眠り男を操る精神科医・カリガリ博士は、村人たちに次々と死の予言をし…。白と黒の強いコントラストの中で無秩序に繰り広げられる狂気の世界は圧巻。ドイツ表現主義を代表する作品であり、大戦の間で揺れ動くドイツの邪悪で陰惨な空気に満ちている。
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『アンダルシアの犬(16分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1928年
監督:ルイス・ブニュエル
出演:ピエール・バチェフ、シモーヌ・マルイユ、ハイメ・ミラビエス、サルバドール・ダリ、ルイス・ブニュエル
ブニュエルとダリが互いの夢をもとに作った実験的映像時。常識や理論を超え、ストーリーはなく脈絡のないイメージが断片的に描かれる。冒頭の女性が眼球を剃刀で切り裂くシーンはあまりにも有名だが、他にも路上に転がった右腕を杖でつつく青年、手のひらを食い破って出てくる蟻など衝撃的なシーンが横溢する。
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『猫とカナリヤ(80分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1927年
監督:パウル・レニ
出演:ローラ・ラ・プラント、クレイトン・ヘイル、フォレスト・スタンレー、タリー・マーシャル
狂死した大富豪の遺産を相続したアナベル。その後、彼女の周りで次々と奇怪な事件が起こり…。ドイツ表現主義映画で有名なパウル・レニのハリウッド初監督作。影やシルエット、歪みなどを効果的に用いたカメラワークと美術セットが素晴らしい、怪奇ミステリーにコメディの要素も盛り込んだ名作。
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『フランケンシュタイン(66分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1931年
監督:ジェームズ・ホエール
出演:コリン・クライヴ、メエ・クラーク、ボリス・カーロフ、ジョン・ボールズ、エドワード・ヴァン・スローン
メアリー・シェリーが1818年に発表した小説「フランケンシュタイン」は何度も映画化されたが、その原型と言えるのが本作品であり、モンスターを演じたボリス・カーロフもまた、そのイメージを決定づけた。感情を持たないモンスターがそれゆえに無邪気に少女を殺してしまう哀しくも美しいシーンが心に残る。
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『M(110分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1931年
監督:フリッツ・ラング
出演:ピーター・ローレ、オットー・ベルニッケ、グスタフ・グリュントゲンス、エレン・ウィドマン、インゲ・ランドグット、フリッツ・グノス
1920年代の連続殺人鬼“デュッセルドルフの吸血鬼”をモデルに描いたラング初のトーキー作品。光と影が映し出す映像、口笛の効果的な使い方が素晴らしい傑作。犯人の異常性や民衆の狂気を描き出し、ナチス政権の発足を予感させるような不穏さに満ちている。
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『魔人ドラキュラ(74分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1931年
監督:トッド・ブラウニング
出演:ベラ・ルゴシ、ヘレン・チャンドラー、デヴィッド・マナーズ、エドワード・ヴァン・スローン、ドワイト・フライ
土地を買うという名目で、イギリスに渡ったトランシルヴァニアのドラキュラ伯爵。社交界に入り込んだ彼は…。恐怖映画の鬼才トッド・ブラウニングによる、ブラム・ストーカー『ドラキュラ』の初映画化作品。牙や特殊メイクに頼らず、目の演技とハンガリー訛りの語り口で恐怖を表現したベラ・ルゴシの存在感は圧倒的!
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『吸血鬼(74分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:カール・T・ドライヤ―
出演:ジュリアン・ウェスト、モーリス・シュッツ、レナ・マンデル、シビル・シュミッツ、アンリエット・ジェラール
辺鄙な田舎町にやってきた男は、そこで吸血鬼の脅威に遭遇することとなる。天才ドライヤーによって作られたヴァンパイア映画。棺に入った死体の視点、鎌を持った男が鳴らす鐘、幽体離脱する主人公など幻想的で印象的なシーン満載。静謐な恐怖ともいうべき光と影で綴る悪夢。
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『フリークス(59分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:トッド・ブラウニング
出演:ウォーレス・フォード、オルガ・バクラノヴァ、ロスコー・エイツ、レイラ・ハイアムズ、ハリー・アールズ、ジョニー・エック、ヘンリー・ヴィクター、デイジー・アールズ、ローズ・ディオン、デイジー・ヒルトン、ヴァイオレット・ヒルトン、アンジェロ・ロシット
金目当てで小人のハンスと結婚した軽業師・クレオパトラは、情人と共謀してハンスを毒殺しようとするが…。見世物小屋で働く奇形者達が出演した本作は、MGMへの訴訟、英国での30年間公開禁止など大騒動を巻き起こし、ホラー映画の巨匠トッド・ブラウニングのキャリアを完膚なきまでに破壊した。映画史上最も呪われた映画。
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『魔の家(72分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:ジェームズ・ホエール
出演:ボリス・カーロフ、メルヴィン・ダグラス、チャールズ・ロートン、グロリア・スチュアート、リリアン・ボンド、レイモンド・マッセイ、エヴァ・ムーア
旅の途中で道に迷った一行が辿りついたのは古い屋敷で…。『フランケンシュタイン』監督・主演コンビ再びの怪奇映画。吹き荒ぶ嵐、怪しげな洋館、不気味な住人達。いわゆる「オールド・ダーク・ハウスもの」と呼ばれる作品群の基本形がここにある。
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『猟奇島(63分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:アーネスト・B・シュードサック、アーヴィング・ピシェル
出演:ジョエル・マクリー、フェイ・レイ、レスリー・バンクス、ロバート・アームストロング、ノーブル・ジョンソン
カリブの孤島に漂着した男女は、ロシア人伯爵に助けられる。狩猟マニアの伯爵は、遭難者たちに”最も危険なゲーム”を仕掛け…。『キング・コング』の製作者・セルズニックが、同じセットで使って撮ったB級ホラー。後に、ゾディアック事件の犯人がこの映画の台詞を犯行声明に引用したことでも有名になった。
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『モルグ街の殺人(61分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:ロバート・フローレー
出演:ベラ・ルゴシ、シドニー・フォックス、レオン・エイムズ、ブランドン・ハースト、アルレーン・フランシス
人と猿の血を混ぜる実験をしているミラクル博士は類人猿を使って人を誘拐するが…。ポー、フランケンシュタイン、キングコングなど様々な題材が混在するストーリーで、ベラ・ルゴシが博士を演じている。監督はハリウッドB級怪奇映画の影の立役者、フランス出身のロバート・フローレー。
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『ミイラ再生(73分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:カール・フロイント
出演:ボリス・カーロフ、ジタ・ヨハン、デヴィッド・マナーズ、アーサー・バイロン
古代エジプトの太陽神に背き王女を甦らせようとしたため、罰としてミイラにされた高僧。そして現代、ミイラが発掘され…。繰り返しリメイクされてきた、包帯グルグル巻きミイラ映画の原型。演じたボリス・カーロフは、本作で怪奇スターの地位を不動のものにした。
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『殺人魔の魂(65分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1933年
監督:ヴィクター・ハルペリン
出演:キャロル・ロンバード、ランドルフ・スコット、アラン・ダインハート、ヴィヴィアン・オズボーン、H・B・ワーナー、ベリル・マーサー、ウィリアム・ファーナム、ウィラード・ロバートソン
大富豪キャロル・ロンバートは降霊会を開くが、三人の恋人を殺し死刑になった女の霊に身体を乗っ取られてしまう。ロンバードは偽の霊媒師と駆け落ちするが…。『恐怖城』などのホラー映画で知られるハルペリン監督が手がけた超自然もので、ロンバード唯一のホラーでもある。
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『黒猫(65分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1934年
監督:エドガー・G・ウルマー
出演:ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ、デヴィッド・マナーズ、ジャクリーン・ウェルズ、ジョン・ピーター・リッチモンド
精神科医が、旅の途中で知り合った夫婦を伴い友人を訪ねるが…。もはやポーの『黒猫』の面影は全くない、全編ウルマーの暗いヴィジョンに彩られたアメリカ初の心理ホラー。バウハウス様式の邸宅セットは、美術監督だったウルマーの面目躍如と言える素晴らしさ。ベラ・ルゴシとボリス・カーロフの初共演作でもある。
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『フランケンシュタインの花嫁(75分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1935年
監督:ジェームズ・ホエール
出演:ボリス・カーロフ、ヴァレリー・ボブソン、エルザ・ランチェスター、コリン・クライヴ、アーネスト・セジガー
前作で死んだと思われたフランケンシュタインは、逃げ込んだ森で老人に言葉や音楽を教わり、初めて人間の暖かさに触れた。一方、生みの親である博士は脅迫されて、フランケンシュタインの花嫁モンスターの製造に取りかかり…。愛を求め続ける哀しみの怪物を描いた、ホラー映画の金字塔。
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『狂恋(68分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1935年
監督:カール・フロイント
出演:ピーター・ローレ、フランセス・ドレイク、コリン・クライヴ
舞台女優に恋した外科医のピーター・ローレは、彼女の夫が事故で失った腕の移植手術をするが…。現代にも通じる狂ったストーカーもので、女優に生き写しの蝋人形を可愛がるスキンヘッドのローレにはゾクゾクする。窓硝子に映るクレジットを叩き割るオープニング、蝋人形、食虫植物、鸚鵡、老婆など怪奇風味に満ちた傑作。
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『悪魔の人形(79分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1936年
監督:トッド・ブラウニング
出演:ライオネル・バリモア、モーリン・オサリヴァン、ルーシー・ボーモント、フランク・ロートン、ロバート・グレイグ、グレイス・フォード
脱獄して自分を冤罪に陥れた元同僚に復讐する男。そのため共に脱走した科学者による“生きもの小型化計画”を利用するが…。1/6サイズの人間がベッドをよじ登ったり物を運んだりを長回しで捉えるのが凄い! 名優ライオネル・バリモアのノリノリ老婆変装、科学者未亡人のマッドぶりにも興奮必至。
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『生きてる死骸(93分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1941年
監督:チャールズ・ヴィダー
出演:アイダ・ルピノ、ルイス・ヘイワード、イブリン・キース、エルザ・ランチェスター、エディス・バレット、イソベル・エルソム、クライド・クック
霧に包まれた田舎の屋敷。女主人の秘書兼お相手役のアイダ・ルピノは、下宿を追い出された二人の姉を屋敷に滞在させるが…。冒頭の不気味なショット、頭のオカシイ姉たちが集めてくる貝殻や鳥の死骸…。23歳のルピノの追い詰められていく演技が見事なチャールズ・ヴィダーによるゴシック恐怖劇。
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『キャット・ピープル(73分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1942年
監督:ジャック・ターナー
出演:シモーヌ・シモン、ケント・スミス、トム・コンウェイ、ジェーン・ランドルフ、ジャック・ホルト
自分は猫族の末裔で、性的興奮により豹に変身すると思い込んでいるイレーナ。愛する夫を傷つけたくないという思いから素気無い態度を続けているうち、彼は同僚の女性と親しくなり…。イレーナの嫉妬心がピークに達したプール・シーンでのサスペンスフルな描写が後に語り草となった、ホラー映画の金字塔。
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『私はゾンビと歩いた!(69分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1943年
監督:ジャック・ターナー
出演:トム・コンウェイ、フランシス・ディー、ジェームズ・エリソン、エディス・バレット、クリスティン・ゴードン、テレサ・ハリス、ジェームズ・ベル
西インド諸島の富豪に雇われた看護師は、心神喪失状態の夫人の世話をすることに…。回想で語られる悲恋とターナー的陰影に彩られた端正な作品。土着信仰や異文化への違和感を背景に描かれる、ブードゥー教や死のダンスなど不気味さもたまらない。ペドロ・コスタ『溶岩の家』の元ネタとしても有名。
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『怒りの日(98分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1943年
監督:カール・T・ドライヤ―
出演:トルキル・ロース、リスベット・モビーン、アンヌ・スビアキア、シグリ・ニーエンタム
中年牧師の妻になった若い女は、姑に憎まれ監視される日々を送る。そんなとき、牧師の息子が帰宅し…。役割を逸脱した女は魔女として火あぶりになる時代をナチス支配下のデンマークになぞらえている。そのためスタッフやキャスト、タイトルですら開示しなかった。深い陰影の纏う室内劇で、素晴らしい構図に魅せられる傑作。
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『キャット・ピープルの呪い(71分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1944年
監督:ロバート・ワイズ、G・V・フリッチ
出演:シモーヌ・シモン、トム・コンウェイ、ケント・スミス、ジェーン・ランドルフ、アン・カーター、イヴ・マーチ、ジュリア・ディーン
オリヴァーとアリスの娘・エミーは、空想好きで内向的な少女。ある日、魔女が住むと噂される屋敷で美しい女性と知り合い…。ゴシック・ロマン的舞台設定と巧みな構成が素晴らしい『キャット・ピープル』の後日譚。『市民ケーン』などの編集で培われたロバート・ワイズの才能が発揮された、切ないダーク・ファンタジー。
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『死体を売る男(79分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1945年
監督:ロバート・ワイズ
出演:ボリス・カーロフ、ベラ・ルゴシ、ヘンリー・ダニエル、エディス・アトウォーター、ラッセル・ウェイド、リタ・コーデイ、シャリン・モフェット、ドナ・リー
1831年エジンバラ。医学校の経営者である名医のため解剖に使う死体を調達しているグレイは、墓場から盗むだけでなく殺人まで犯していたが…。医師を強請り苦しめることが生きがいの歪んだグレイの心理を、ボリス・カーロフが見事に表現した怪奇映画の傑作。カーロフ&ルゴシの二大怪奇俳優の最後の共演作。
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『失われた週末(99分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1945年
監督:ビリー・ワイルダー
出演:レイ・ミランド、ジェーン・ワイマン、フィリップ・テリー、ドリス・ダウリング、ハワード・ダ・シルヴァ、フランク・フェイレン
酒浸りの毎日を送る売れない作家・ドン。兄や恋人は必至で立ち直らせようとするが、どん底まで堕ち…。ひとりのアル中の苦悩を真っ向から描き、アカデミー作品・監督・脚色・主演男優賞に輝いた傑作。レイ・ミランドは本作で大根役者の汚名を返上した。
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『らせん階段(84分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1946年
監督:ロバート・シオドマク
出演:ドロシー・マクガイア、エセル・バリモア、ジョージ・ブレント、ロンダ・フレミング、エルザ・ランチェスター、ゴードン・オリヴァー、ケント・スミス
田舎町で体の不自由な女性ばかりを狙う連続殺人事件が起こる。幼い頃のショックで話せない女中に迫る影の正体は!? 冒頭から映し出されるらせん階段、閉ざされた屋敷、嵐の夜、そして犯人の瞳の中に写り込む被害者。ゴシック・スリラーとサイコ・サスペンスが合体したお手本のような傑作。
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『恐怖の精神病院(79分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1946年
監督:マーク・ロブソン
出演:ボリス・カーロフ、アンナ・リー、ビリー・ハウス、リチャード・フレイザー、グレン・ヴァーノン、イアン・ウルフ
18世紀ロンドン。精神病院長のシムズは患者達を劣悪な環境下に置き、それを有料で見せて私腹を肥やしていた。病院の環境改善を唱えるネルは、逆にシムズから精神病患者に仕立て上げられ…。狡猾で残忍、人を操る術にたけたシムズ役は、ボリス・カーロフの代表作ともいえる見事さ。人間の醜さを徹底的に描いた異色作。
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『赤い家(101分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1947年
監督:デルマー・デイヴィス
出演:アレン・ロバーツ、エドワード・G・ロビンソン、ロン・マカリスター、ジュディス・アンダーソン、ロリー・カルホーン、ジュリー・ロンドン、アグネス・ムーアヘッド
脚の不自由なピートと妹、養女の三人は、森の近くの農場で幸せに暮らしていた。ある日、森を通ろうとする男に、ピートは森の奥の“赤い家”の呪いについて語り出し…。禍々しいロビンソンの演技、不気味な森、ミクロス・ローザの音楽が相まって異様な恐怖感を醸し出す、怪奇とサスペンスを融合した異色のニューロ・ノワール。
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『悪魔の往く町(112分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1947年
監督:エドマンド・グールディング
出演:タイロン・パワー、ジョーン・ブロンデル、コーリン・グレイ、ヘレン・ウォーカー、マイク・マズルキ
見世物小屋の客引きが仲間からインチキ読心術の秘密を聞き出し、妻と組んで興行を始めるが…。不安を煽る陰影と緊迫感溢れる音楽、そして暗い見世物小屋から上流階級へと駆け上がり、また暗闇へと転落していく詐欺師を演じたタイロン・パワーが素晴らしい。ギレルモ・デル・トロによるリメイクが予定されている。
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『スペードの女王(96分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1949年
監督:ソロルド・ディキンソン
出演:アントン・ウォルブルック、イーディス・エヴァンス、ロナルド・ハワード、イボンヌ・ミッチェル
身分の低い工兵がカードの悪魔の力を手に入れようとするが…。出世のため、人を利用し罪を犯し狂っていく男の野望が、クライマックスのゲームで終わりを迎える。プーシキンの小説を映画化した悪魔のサスペンス・ホラー。洗練されたカメラ、陰影の深さ、犬の鳴き声、風、時計の音。全てが計算されつくした傑作。
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『M(89分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1951年
監督:ジョセフ・ロージー
出演:デヴィッド・ウェイン、ハワード・ダ・シルヴァ、マーティン・ガベル、ルーサー・アドラー、スティーヴ・ブロディ、レイモンド・バー、グレン・アンダース、ノーマン・ロイド、ウォルター・バーク、ジョン・ミルジャン、ロイ・エンゲル
ナチスの足音が聞こえるベルリンでの幼女連続殺人を描いたラング版を、ロージーがLAを舞台に忠実にリメイク。犯人役にピーター・ローレのような強烈な個性はないが、普通に見える人間が抱える異常性が恐怖を煽る。坂や有名なLAブラッドベリービルを活かしたアーネスト・ラズロの撮影がスタイリッシュ。
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『疑惑の渦巻(98分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1949年
監督:オットー・プレミンジャー
出演:ジーン・ティアニー、リチャード・コンテ、ホセ・ファーラー、チャールズ・ビックフォード、バーバラ・オニール、エドュアルド・フランツ、コンスタンス・コリアー、フォーチュニオ・ボナノヴァ
高名な精神分析医の妻アンには盗癖がある。ある日、店で捕まったところを催眠術師コルボに助けられ…。催眠術で不眠症も完治したアンだったが、そこには恐ろしい罠が!? 美しき人妻の恐怖をプレミンジャー、ベン・ヘクト、ジーン・ティアニーという黄金のトリオで描く。突っ込みどころ満載のとんでもサイコ・サスペンス。
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『暗黒の恐怖(96分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1950年
監督:エリア・カザン
出演:リチャード・ウィドマーク、ポール・ダグラス、バーバラ・ベル・ゲデス、ウォルター・ジャック・パランス、ゼロ・モステル、ダン・リス
殺された男は密入国者でペストにかかっていた! 感染拡大を防ぐには48時間しかない、というタイムリミット・パンデミック・サスペンス。ウィドマークが良き家庭人の医務官、ジャック・パランスが極悪非道の犯人役。コロナ禍の現在、観られるべきエリア・カザンによる感染症との戦い映画。
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『サンセット大通り(110分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1950年
監督:ビリー・ワイルダー
出演:グロリア・スワンソン、ウィリアム・ホールデン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ナンシー・オルソン、フレッド・クラーク、ジャック・ウェッブ、ロイド・ガフ、ヘッダ・ホッパー、バスター・キートン、セシル・B・デミル、H・B・ワーナー、レイ・エヴァンス、ジェイ・リヴィングストーン
サイレント時代のスター女優と彼女の狂気に翻弄される売れない脚本家を軸に描くハリウッドの光と影。荒れ果てた邸宅、不気味な執事、猿の埋葬などのホラーテイスト、死人が語る事件の顛末という独特な演出も見事。「デミル、クローズアップを!」伝説のラストシーンに戦慄する。
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『ハウス・バイ・ザ・リバー(85分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1950年
監督:フリッツ・ラング
出演:ルイス・ヘイワード、ジェーン・ワイアット、リー・ボウマン、ドロシー・パトリック、アン・シューメイカー、ジョディ・ギルバート、サラ・パッデン、ピーター・ブロッコ
小間使いを殺した小説家は弟を死体処理に加担させ…。死体を飲み込んで流れる河、そのほとりに建つ館が、不気味さをいやが上にも高めるニューロ・サスペンスの傑作。隠ぺいに憑りつかれていく性格破綻者の小説家が恐ろしい。
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『優しき殺人者(77分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1952年
監督:ハリー・ホーナー
出演:アイダ・ルピノ、ロバート・ライアン、テイラー・ホームズ、バーバラ・ウィッティング
掃除人を雇った戦争未亡人ルピノの恐怖の体験を描いたサイコ・スリラーで、一見普通な男がどこか狂っていることが徐々に分かってくる過程が恐ろしすぎる。ロバート・ライアンが記憶喪失と自意識過剰に苛まれる哀れな狂人を熱演すれば、ルピノも追い詰められる被害者を好演。近年カルト・フィルムとして再評価された。傑作!
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『死なない頭脳(82分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1962年
監督:ジョセフ・グリーン
出演:ハーブ・エヴァース、ヴァージニア・リース、レスリー・ダニエルズ、アデール・ラモント
人体実験にとりつかれたビル博士は、交通事故死した婚約者・ジャンの頭部を持ち帰って蘇生させる。首だけになったジャンは死なせてと懇願するが…。モンスター人間とジャンが博士に復讐を企てる一方、当のビル博士は婚約者の頭に理想のボディを移植しようと能天気に街で女漁り、という対照が可笑しい。クレイジーでちょっとチープなSFホラー。
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『裸のキッス(91分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1964年
監督:サミュエル・フラー
出演:コンスタンス・タワーズ、マイケル・ダンテ、アンソニー・アイズリー、ヴァージニア・グレイ、パッツィ・ケリー
ヒモから逃れて小さな町にやってきた元売春婦・ケリーが体験する驚愕の運命を描いたカルト作。多くの監督に影響を与えてきた冒頭シーンを始め、フラーらしい突発的な暴力シーンが強烈な、フィメール・ノワールとも呼ぶべき一作。
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『ジュデックス(98分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1963年
監督:ジョルジュ・フランジュ
出演:チャニング・ポロック、フランシーヌ・ベルジェ、エディット・スコブ、テオ・サラポ、シルヴァ・コシナ
悪徳銀行家ファヴローに悔い改めねば仮面舞踏会に死ぬという脅迫状が。差出人は正義の人ジュデックス。ここからファヴローと彼の娘をめぐって、ジュデックスと悪者マリーとの対決が始まる。鳥のマスク、マリーのクールな変装、アジトのガジェット、そしてモーリス・ジャールによる不気味で優雅なワルツ。仮面舞踏会での暗殺シーンは「映画的興奮に満ちた名場面(山田宏一)」! 本作はルイ・フイヤード版と一緒に次回「サイレント映画特集III」でも上映いたします。
新着情報
一覧を見る- 2024/11/06
- 「デトレフ・ジールクからダグラス・サークへ」トークショーのお知らせ
- 2024/11/06
- テレビドラマ作品についてのお知らせ
- 2024/10/30
- 当館紹介記事のお知らせ
- 2024/10/12
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- 2024/09/17
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- 2024/09/06
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- 2024/08/22
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- 2024/08/14
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- 2024/08/12
- 特集「家族たちの戦争」上映素材について
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