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近日上映予定

  • 小林信彦プレゼンツ これがニッポンの喜劇人だ!

  • 2021/05/22 ~ 2021/06/04

『決定版 日本の喜劇人』(新潮社)刊行記念

小林信彦
1932年、東京・東日本橋生れ。「ヒッチコック・マガジン」編集長を務めた後、テレビのコントなども書きつつ、作家に。『唐獅子株式会社』『大統領の密使』『夢の砦』『ぼくたちの好きな戦争』『極東セレナーデ』などの小説作品のほか、『日本の喜劇人』『世界の喜劇人』『おかしな男 渥美清』『黒澤明という時代』など映画や喜劇人についての著書多数。日本人の〈笑い〉の受けとめ方に大きな影響を与えた。「進め!ジャガーズ 敵前上陸」の脚本を前田陽一監督と共同執筆している。今年5月、『決定版 日本の喜劇人』を刊行。

  • 上映予定作品一覧(全15本)

エノケンの頑張り戦術
ろくでなし稼業
雲の上団五郎一座
ニッポン無責任時代
喜劇 とんかつ一代
続・拝啓天皇陛下様
田舎刑事 時間よ、とまれ
三等重役
名探偵アジャパー氏
東京の暴れん坊
人も歩けば
大冒険
田舎刑事 まぼろしの特攻隊
幽霊暁に死す
東海道弥次喜多珍道中
  • 『エノケンの頑張り戦術(63分/35mm)』

  • エノケンの頑張り戦術(63分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1939年
    監督:中川信夫
    出演:榎本健一、宏川光子、小高たかし、如月寛多、渋谷正代、川童、柳田貞一、柳文代、音羽久米子、北村武夫、金井俊夫、南光司
    防弾チョッキ製造会社の社員同士で隣に住む二人が、何でも張り合う様子をドタバタ仕立てで描くナンセンス・コメディ。仕事、旅行、そしてトマトの発音(『踊らん哉』のパロディ?)。モダンなオフィスやハリウッドからの影響などセンス溢れるエノケンの代表作で、強い影響を受けた坪島孝監督は、植木等と谷啓主演で『クレージーだよ天下無敵』としてリメイクしている。
    ©1939東宝

  • 『ろくでなし稼業(83分/35mm)』

  • ろくでなし稼業(83分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1961年
    監督:斎藤武市
    出演:宍戸錠、二谷英明、金子信雄、小沢栄太郎、南田洋子、吉永小百合、山田禅二、沢本忠雄、深江章喜、弘松三郎、土方弘、待田京介
    宍戸錠初主演作で“エースのジョー”のニックネームが付いた作品。銭にがめつくふてぶてしいジョーと二谷英明のろくでなし二人組が、悪党に乗っ取られた会社に乗り込み、ひと儲けを企む。日活アクションと一線を画したギャグと内輪ネタ満載のコメディタッチが新鮮。悪役に小沢栄太郎と金子信雄、ヒロインに南田洋子、加えて吉永小百合も登場する。
    ©日活

  • 『雲の上団五郎一座(84分/35mm)』

  • 雲の上団五郎一座(84分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1962年
    監督:青柳信雄
    出演:フランキー堺、三木のり平、八波むと志、水谷良重、高島忠夫、榎本健一、由利徹、花菱アチャコ
    エノケン座長率いる落ち目の旅回り一座に新しい演出家が加わり大当たりを連発。「勧進帳」「娘道成寺」「カルメン」等を喜劇に変えた劇中劇の見事な、まさにエポックメイキング的傑作。伝説の由利徹&八波むと志&のり平による歌舞伎パロディ「源冶店(げんやだな)」もお見逃しなく! 豪華メンバー勢揃いで、中でも小難しい理屈を並べる演出家・フランキー堺が可笑しい。
    ©1962東宝

  • 『ニッポン無責任時代(86分/35mm)』

  • ニッポン無責任時代(86分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1962年
    監督:古沢憲吾
    出演:植木等、重山規子、ハナ肇、久慈あさみ、峰健二、清水元、藤山陽子、田崎潤、谷啓、安田伸、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、松村達雄、由利徹、中島そのみ、団令子
    クレージーキャッツ映画第1作で、興行収入のトップを飾りシリーズ化が決定した。あの手この手で上司に取り入り、歌って踊って女子社員にアピール、無責任サラリーマンの平均(たいらひとし)を植木等が演じる大傑作。愉快な主題歌・挿入歌の作詞は青島幸男。テンポ良く軽快に物語が進み、セリフ回しも洒落が効いている。日本の喜劇王・植木等の凄さを体感せよ。
    ©1962東宝

  • 『喜劇 とんかつ一代(95分/35mm)』

  • 喜劇 とんかつ一代(95分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1963年
    監督:川島雄三
    出演:森繁久彌、淡島千景、加東大介、木暮実千代、フランキー堺、三木のり平、池内淳子、山茶花究、団令子、益田喜頓、都家かつ江、横山道代
    老舗洋食屋でコックをしていた森繁が開いたとんかつ屋「とんQ」を巡って繰り広げられるシュールなギャグ満載の爆笑喜劇。お絞りや箸の研究のため来日したフランス人や怪しいクロレラ研究家など、一癖も二癖もある登場人物を芸達者な役者陣が演じている。最後に全員が「~とんかつの油の滲む接吻をしようよ~」と歌うのがオシャレ!
    ©1963東宝

  • 『続・拝啓天皇陛下様(94分/35mm)』

  • 続・拝啓天皇陛下様(94分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1964年
    監督:野村芳太郎
    出演:渥美清、久我美子、宮城まり子、岩下志麻、佐田啓二、小沢昭一、南田洋子
    元軍犬兵で汲み取り屋の渥美清が周りにバカにされながら、中国人(小沢昭一)やパンパン(宮城まり子)と交流していく。亡き上官の妻(久我美子)の気品、そして犬のトモハルの可愛さもたまらない。前作のヒットを受け急遽撮られた作品で続編ではないが、渥美清が戦後日本の底辺を生きる男の強さとペーソスを圧倒的演技で体現している。
    ©1964松竹株式会社

  • 『田舎刑事 時間よ、とまれ(72分/デジタル)』

  • 田舎刑事 時間よ、とまれ(72分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1977年
    監督:橋本信也
    出演:渥美清、小林桂樹、高橋洋子、市原悦子、三谷昇、ガッツ石松、草薙幸二郎、柳川慶子、八木昌子、湊俊一、本郷淳
    大分県日田市で起こった一家惨殺事件。時効寸前の殺人犯がテレビに映り万年平刑事・渥美清は東京へ向かうが…。成り上がった小林桂樹、彼の昔のなじみの娼婦だった市原悦子、そして渥美。戦争に翻弄された三人の戦後が重なり合う。早坂暁の脚本、菅野光亮の音楽も素晴らしく、何より渥美と市原の演技が圧倒的なTVドラマ史上の名作。芸術祭優秀賞受賞作で後に2時間版も作られた。
    ©テレパック

  • 『三等重役(98分/35mm)』

  • 三等重役(98分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1952年
    監督:春原政久
    出演:小川虎之助、三好栄子、関千恵子、河村黎吉、沢村貞子、井上大助、森繁久彌、千石規子、小林桂樹、島秋子、大泉滉、木匠久美子、清水一郎、荒木道子、村上冬樹、高堂国典、城正彦、音羽久米子、坪内美子、進藤英太郎、岡村文子、藤間紫、小野文春、越路吹雪、野田幸信、清川玉枝
    南海産業社長の日常を短いエピソードを重ねて描く。脇をかためる豪華な俳優陣の中でも人事課長を演じた森繁に人気が集まり、後のシリーズ化につながった。「三等重役」とはオーナー社長ではなく実力もない社員が取締役や社長になることで、源氏鶏太の原作によって広まった。他に「とんでもハップン!」など当時の流行語も登場するほのぼの喜劇。
    ©1952東宝

  • 『名探偵アジャパー氏(96分/デジタル)』

  • 名探偵アジャパー氏(96分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1953年
    監督:佐伯幸三
    出演:伴淳三郎、清川虹子、関千恵子、柳家金語楼、古川ロッパ、横山エンタツ、フランキー堺
    伴淳が探偵と脱獄囚”ダバオの狼”の二役をこなすスラップスティック・コメディ。起床シーンは『巴里のアメリカ人』、探偵事務所の仕掛けはキートン、マルクス兄弟の合わせ鏡ネタ、チャップリンへのオマージュ、「天国と地獄」にのせてのカーチェイス。出演も金語楼、ロッパ、エンタツ、益田喜頓、トニー谷、清川虹子に加え、フランキー堺もドラムと歌を披露している。
    ©国際放映

  • 『東京の暴れん坊(79分/35mm)』

  • 東京の暴れん坊(79分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    監督:斎藤武市
    出演:小林旭、浅丘ルリ子、中原早苗、藤村有弘、近藤宏、小沢昭一、小川虎之助、森川信、十朱久雄、三島雅夫、相原巨典、小園蓉子、田中筆子、河上信夫、弘松三郎、千代侑子、福田トヨ、堺美紀子、原恵子
    ミュージカル調のオープニングで胸が高まる。キッチンジロウの倅・小林旭(パリ帰り)と銭湯の娘・浅丘ルリ子の早口の言い合いよろしく、79分の尺なのに事件満載。レスリングにフェンシング、キッチンジロウに車が突っ込み「表へ出ろ」、からの海とキャンプ、結婚式! セットも衣装も贅沢で逆回しの絵もカッコいい。助監督は神代辰巳。
    ©日活

  • 『人も歩けば(100分/35mm)』

  • 人も歩けば(100分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    監督:川島雄三
    出演:フランキー堺、沢村いき雄、沢村貞子、横山道代、小林千登勢、桂小金治、春川ますみ、森川信、淡路恵子、前田純子、加東大介、三遊亭小円馬、奥村恵津子、藤木悠
    ドラマーのフランキー堺が質屋へ婿入りするが嫁姑から蔑まれ家出。そこへ遺産相続の話が持ち上がり…。妻とその母が婿を追いかけ、また逃げるのを繰り返すスラップスティック・コメディ。イケてるアヴァン・タイトルからのスピーディーな展開、狭い場所にごちゃごちゃ人が動き回り混乱もうなぎ上り。オリンピックに反対する加東大介の言葉を聞くのは今!
    ©1960東宝

  • 『大冒険(107分/35mm)』

  • 大冒険(107分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1965年
    監督:古沢憲吾
    出演:植木等、谷啓、団令子、ハナ肇、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、安田伸、越路吹雪、森繁久彌、柳永二郎、高田稔、北龍二、佐々木孝丸、村上冬樹、アンドリュー・ヒューズ、ザ・ピーナッツ、中村哲
    偽札で世界経済を混乱させる謎の組織から狙われる雑誌記者に植木等。クレージーキャッツ結成10年記念映画で、世界初のワイヤーアクションを植木がノースタントで演じる。007並みのアクションや『黄金の七人』のようなシーンもあり、様々な映画へのオマージュが感じられる。ナチスとヒトラーの登場にビックリ、昭和の街並みとファッションのお洒落感にニンマリ。特技を円谷英二、ギャグを小林信彦が担当した(ノンクレジット)。
    ©1965東宝

  • 『田舎刑事 まぼろしの特攻隊(95分/デジタル)』

  • 田舎刑事 まぼろしの特攻隊(95分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1979年
    監督:森崎東
    出演:渥美清、高峰三枝子、西村晃、宇都宮雅代、信欣三、浜村純
    土曜ワイド劇場で放映された「田舎刑事」シリーズ第三話。特攻隊員が桜の木の下で女学生と交わる“マリアもの”と呼ばれるブルーフィルムを作り続ける西村晃と、その謎を追う刑事・渥美清。戦争に憑りつかれた男を演じる西村晃(実際に特攻の生き残りだった)のベスト・アクトか。早坂暁と森崎東による超ド級の作品であり、歪んだ精神が生んだ犯罪を描いたフィルム・ノワールの傑作。
    ©テレパック

  • 『幽霊暁に死す(86分/16mm)』

  • 幽霊暁に死す(86分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1948年
    監督:マキノ正博
    出演:長谷川一夫、轟夕起子、斎藤達雄、沢村貞子、月丘千秋、飯田蝶子、徳川夢声、万代峰子、花菱アチャコ
    新婚早々、校長に反抗してクビになった中学教師の長谷川一夫。叔父(斎藤達雄)に斡旋されたのは“幽霊屋敷”の管理人で…。長谷川が教師と幽霊(実は幼い時に死んだ自分の父)の二役を演じる軽妙洒脱な一本。両者が一つの画面に入る画面合成の完成度も高い。いかにもマキノ的な奇想天外な演出が冴え、突然の音楽の挿入、パン、移動キャメラ、と縦横無尽!

  • 『東海道弥次喜多珍道中(73分/16mm)』

  • 東海道弥次喜多珍道中(73分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    監督:近江俊郎
    出演:由利徹、南利明、嵐寛寿郎、高倉みゆき、坂東好太郎、宇津井健、大空眞弓
    京都の桂小五郎へ渡す密書を託された弥次喜多。二人は密書を半分ずつ持ち江戸を発つが…。旅の途中で出会う数馬(実は男装した大空眞弓)の敵討ちも絡んでドタバタ道中が続く。妙にケチな森の石松、怪しい石川五右衛門、グラマー天狗など変な人物目白押し。果たして二人は京都に着けるのか!? 何と由利徹の主演作。一生アチャラカを貫いた素晴らしいコメディアンの脱力珍道中をご覧あれ。

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