近日上映予定
名脇役列伝V 岡田英次&芥川比呂志生誕百年記念 インテレクチュアルズ
2020/10/31 ~ 2020/11/20
岡田英次と芥川比呂志生誕百年を記念したインテリ俳優特集。二人に加えて線の細いインテリがよく似合う仲谷昇、東大出身の平田昭彦と渡辺文雄の出演作も!
特別上映▶『東京夜話』協力:国立映画アーカイブ
料金:1200円均一/ポイント鑑賞不可
岡田英次(1920 - 1995)
慶應大学卒業。1946年、新協劇団に入団。1949年『花の素顔』で映画デビュー。『また逢う日まで』で久我美子の相手役を演じ、ガラス越しの接吻シーンで有名になった。1954年、劇団青俳を木村功らと設立。その後フリーに転じ、1959年にはアラン・レネ監督の『二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)』に出演。世界的にも知られることに。その日本人離れした彫りの深い整った風貌から「和製ジャン・マレー」と云われた。
芥川比呂志(1920 - 1981)
作家・芥川龍之介の長男。慶應大学時代に学生演劇活動を始め、同人誌に詩や翻訳を発表。戦後は文学座の中心俳優として、また演出家として大成。『ハムレット』役は伝説として演劇史に語り継がれ“貴公子ハムレット”の異名を持った。1963年、仲谷昇、小池朝雄、岸田今日子らと文学座を脱退、「現代演劇協会」を設立。舞台の他、映画、テレビ、ラジオなどにも数多く出演。芸術選奨文部大臣賞、文化庁芸術祭優秀賞を受賞している。また、サルトルなどの翻訳も手掛けた。
上映予定作品一覧(全19本)
『家内安全』
『二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)』
『日本の夜と霧』
『松本清張のスリラー 考える葉』
『大日本スリ集団』
『午前零時の出獄』
『熱愛者』
『監獄への招待』
『絞死刑』
『女体』
『メス』
『青銅の基督』
『人間魚雷回天』
『花のゆくえ』
『墨東綺譚』
『渦』
『薔薇の標的』
『東京夜話』
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『煙突の見える場所(108分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1953年
監督:五所平之助
出演:田中絹代、上原謙、高峰秀子、芥川比呂志、関千惠子、花井蘭子、坂本武、田中春男、三好榮子、浦邊粂子、星ひかる、中村是好、小倉繁、大原榮子
千住のおばけ煙突が見える家に住む田中絹代と上原謙夫婦に巻き起こる重婚&捨て子問題。二階に間借りしている税務署員の芥川比呂志とアナウンサー高峰秀子も騒動に巻き込まれて…。ちょっと頼りないけどいい人、というキャラクターの芥川が事件解決に乗り出すが、その結末は、そして高峰への恋の行方は?
©国際放映
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『家内安全(89分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1958年
監督:丸林久信
出演:飯田蝶子、佐野周二、江原達怡、三宅邦子、平田昭彦、峯京子、中田康子、青山京子
同族会社を経営する伊吹家で発生した事件をお祖母ちゃん(飯田蝶子)が解決していく、源氏鶏太原作、井手俊郎脚色の人情喜劇。裕福で頭脳明晰な一族でもクズはクズ。平田昭彦は純朴な弟の想い人を奪おうとするわ、従妹を妊娠させるわと美貌と頭脳を鼻にかけてやりたい放題。お祖母ちゃんにも嫌われる嫌味なエリートを演じる。
©1958東宝
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『二十四時間の情事(ヒロシマモナムール)(91分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1959年
監督:アラン・レネ
出演:エマニュエル・リヴァ、岡田英次、ステラ・ダサス、ピエール・バルボー、ベルナール・フレッソン
戦後の広島を舞台に、エマニュエル・リヴァと岡田英次、戦争で傷付いた二人が織りなす日仏合作恋愛映画。原爆を語るリヴァ、君は何も知らないと返す岡田。過去と現在を融合し、お互いの記憶を植え付け合いながら愛し合う男女を描いたデュラスの傑作が原作。岡田は“和製ジャン・マレー”そのもののカッコよさで、堪能なフランス語もセクシー。
©1959 ARGOS FILMS
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『日本の夜と霧(107分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1960年
監督:大島渚
出演:桑野みゆき、津川雅彦、小山明子、渡辺文雄、芥川比呂志、氏家慎子、吉沢京夫、佐藤慶、戸浦六宏、速水一郎
安保闘争の最中に行われた結婚式に、逮捕状の出ている男が乱入。全学連仲間の過去が次々と暴かれていき…。式場での議論によって物語が展開していく舞台劇のような演出が斬新。公開四日目にして上映打ち切りとなった問題作で、大島渚が松竹を退社するきっかけともなった。芥川は媒酌人の大学教授役。花婿役で渡辺文雄も出演している。
©1960松竹株式会社
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『松本清張のスリラー 考える葉(85分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1962年
監督:佐藤肇
出演:鶴田浩二、江原真二郎、磯村みどり、八代万智子、三津田健、仲谷昇、柳永二郎、永田靖、亀石征一郎
鶴田浩二と知り合った江原真二郎は、鶴田の家に下宿し大日建設の保安員の職を世話される。ところが建設用地から他殺死体が発見され、更に鶴田も殺されて…。大日建設の社長役の仲谷昇の終始冷たい雰囲気がイカす。本当の悪は誰なのか、苦い思いが残る佐藤肇によるサスペンス・スリラーの佳作。
©東映
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『大日本スリ集団(95分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1969年
監督:福田純
出演:小林桂樹、三木のり平、酒井和歌子、吉行和子、高橋紀子、田中邦衛、寺田農、砂塚秀夫、古今亭志ん朝、平田昭彦
大阪の伝説的スリ・三木のり平と敏腕刑事・小林桂樹の腐れ縁対決を描くブラックなクライム・ドラマ。集団スリのプレイやスリ労働組合など興味深い描写も多々。三木の弟子の“フランス”役で平田昭彦が出演。印象的な死にざまを見せる。翌年に結婚することになる寺田農と高橋紀子も出演している。
©1969東宝
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『午前零時の出獄(83分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1950年
監督:小石栄一
出演:岡田英次、久我美子、宇野重吉、笠智衆、荒川さつき、三島雅夫
組の仕返しを避けようと午前零時に出所したヤクザの岡田英次は、幼馴染の久我美子に助けられ堅気になろうとするが…。執拗な追跡から逃げ続けながら愛を育む二人と、彼らを助けようと奔走する新聞記者・宇野重吉。島田一男原作の事件記者もので、岡田英次を軽々と投げまくる刑務所長・笠智衆も見もの。
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『熱愛者(94分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1961年
監督:井上和男
出演:岡田茉莉子、芥川比呂志、桑野みゆき、月丘夢路、山村聰、宇野重吉、乙羽信子、日高澄子、小池朝雄
音楽評論家の芥川比呂志とインテリア・デザイナー岡田茉莉子の恋愛の顛末を描いた中村真一郎の同名小説の映画化。雨戸を閉め切った真っ暗な家で昼間から愛し合う二人が、互いに抱く幻想が崩れるにつれ破綻へと向かっていく過程を通じて、男女の愛のズレを冷徹に見つめた傑作。
©1961松竹株式会社
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『監獄への招待(88分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1967年
監督:井上昭
出演:田宮二郎、野際陽子、真理アンヌ、渚まゆみ、河野秋武、津田駿、早川雄三、渡辺文雄
服役中の詐欺師が、瓜二つの日系人になりすまし麻薬密売の潜入捜査をすることになるが…。田宮二郎が一人二役を演じるサスペンス・アクション。組織の中枢である元ナチスの在日ドイツ人、その身辺を警護する秘書を演じるのが渡辺文雄。カチッと靴を合わせてナチス式敬礼をしたりとキャラが冴えている。
©KADOKAWA 1967
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『絞死刑(117分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1968年
監督:大島渚
出演:尹隆道、佐藤慶、渡辺文雄、石堂淑朗、足立正生、戸浦六宏、小松方正、松田政男、小山明子
在日朝鮮人Rの絞首刑が失敗して記憶喪失に。刑の再執行のためRに記憶を取り戻させようと躍起になるが…。権力側とRのやり取りが不気味なユーモアを含んで展開する。死刑とは?国家とは?民族とは?実際の事件を題材に死刑制度と在日朝鮮人問題に真正面から挑んだ傑作。教育係・渡辺文雄の饒舌ぶりハシャギぶりは必見。
「絞死刑」1968 監督:大島渚
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『女体(95分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1969年
監督:増村保造
出演:浅丘ルリ子、岡田英次、岸田今日子、伊藤孝雄、川津祐介、小沢栄太郎、北村和夫
浅丘ルリ子に当て書きしたオリジナル脚本が素晴らしい増村保造の野心作。大学理事長の息子に強姦された浅丘が慰謝料請求にやってくる。それに対応したのが運のつきで、トンデモない転落人生を送ることになる理事長秘書で娘婿の岡田英次。その生真面目なたたずまいが微苦笑を誘う。
©KADOKAWA1969
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『メス(91分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1974年
監督:貞永方久
出演:高橋幸治、三國連太郎、岡田英次、金田龍之介、水野久美、夏純子
優秀な外科医の高橋幸治は、医学連盟理事・三國連太郎が自分の父であり、手術で母を殺したことを知る。そんな中、三國の手術を担当することになり…。患者不在の権力闘争、医療ミスを装った殺人、そして患者をモルモットにした生体解剖など、『白い巨塔』をよりドロドロにした医療サスペンス。岡田英次は大学病院の医局長を演じる。
©1974松竹株式会社
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『青銅の基督(108分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1955年
監督:渋谷実
出演:岡田英次、滝沢修、香川京子、石浜朗、山田五十鈴、野添ひとみ
江戸時代の長崎。転びバテレンのフェレラに騙され、踏み絵に使われる青銅の基督像を作ってしまった鋳物師・岡田英次とキリシタン娘・香川京子の悲恋を描くはずが、何故か滝沢修演じる胡散臭いフェレラ神父に焦点が移り、物語はどんどんおかしな方向へ!? 衝撃の結末にはビックリ仰天!!
©1955松竹株式会社
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『人間魚雷回天(106分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1955年
監督:松林宗惠
出演:木村功、津島惠子、岡田英次、和田孝、宇津井健、國方傳、沼田曜一、殿山泰司、加藤嘉、伊澤一郎、増田順二、神田隆、横山運平、小髙まさる、丹波哲郎、髙橋昌也
特攻兵器“回天”に搭乗する若者たちの出陣前の限られた時間を描く。皆が街に繰り出し酒や女で気を紛らわす中、一人宿舎に居残った岡田英次は下っ端軍人の加藤嘉や殿山泰司と交流を深める。木村功が恋人と最後のひとときを過ごす場面も素晴らしく、戦争の残酷さがしみじみと胸に沁みる一作。
©国際放映
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『花のゆくえ(99分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1955年
監督:森永健次郎
出演:津島恵子、新珠三千代、岡田英次、若原雅夫、伊藤雄之助
会社で課長から言い寄られた津島恵子は、偶然再会した同級生の新珠三千代を頼って転職。ところが新珠の恋人から惚れられて…。天涯孤独の津島恵子が、その美貌ゆえに行く先々で不幸に見舞われるメロドラマ。そんな津島の前に現れた白馬の騎士が岡田英次。津島に見とれて自転車ごと壁に激突する登場シーンをお見逃しなく。
©日活
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『墨東綺譚(120分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1960年
監督:豊田四郎
出演:山本富士子、芥川比呂志、新珠三千代、乙羽信子、淡路恵子、東野英治郎、宮口精二
昭和九年の玉の井で、娼婦の山本富士子は芥川比呂志と出会う。通ってくる芥川に惚れて一緒になることを夢見る山本だったが…。永井荷風の小説を豊田四郎が豪華出演陣で映画化。夫婦の不和から癒しを求めて通っている教師役の芥川、明るく気丈に頑張る娼婦役の山本が素晴らしい演技を見せる。
©1960東宝
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『渦(90分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1961年
監督:番匠義彰
出演:佐田啓二、岡田茉莉子、岩下志麻、石川竜二、佐分利信、仲谷昇、本橋和子、須賀不二男、島かおり
倦怠期を迎えた映画輸入会社の社長・佐田啓二と妻の岡田茉莉子。二人は、佐田に想いを寄せる翻訳家(岩下志麻)が引き金となって互いへの不満を爆発させるが…。仲谷昇は岡田の知り合いのピアノ教師役で出演。板についたプレイボーイぶりを見せるが、最後は悲惨なことに。
©1961松竹株式会社
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『薔薇の標的(94分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1972年
監督:西村潔
出演:加山雄三、チェン・チェン、岡田英次、トビー門口、加瀬英明、ロルフ・ジェサー、ユセフ・オスマン、広村芳子
元オリンピックの射撃選手で練習中に同僚を死なせた加山雄三は、謎の男からスナイパーとしてスカウトされ…。加山のもみあげと70年代ルックから目が離せない東宝アクション。岡田英次はナチスの再興を目指して健全な青年を洗脳する団体(!?)の極東支部長マイク・立花を演じる。
©1972東宝
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『東京夜話(108分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1961年
監督:豊田四郎
出演:淡島千景、芥川比呂志、団令子、山崎努、乙羽信子、丹波哲郎、岸田今日子、中村伸郎、織田政雄、川口知子、高橋昌也、原知佐子、松村達雄、馬渕晴子、都家かつ江、北見治一、若宮忠三郎、富田恵子、笈田勝弘、本郷淳、松本染升、名古屋章、伊藤正博、守田比呂 也、小山勝正、千草恵子、中原成男、伊東巨介、川久保礼子、王朝龍、青木君雄、天野洋子、森繁久彌、有島一郎、フランキー堺
バーのマダム・淡島千景を愛人にしている瀟洒な洋館の主人・芥川比呂志は、反抗的な息子・山崎努と愛人からバーの買収資金のため屋敷を売れと迫られる。鬼のように喚き散らす淡島に芥川の繊細な神経はズタズタ、ついに自暴自棄になり…!? インテリやブルジョアといった古い階級が滅びゆく時代を痛切に描いた佳作。協力:国立映画アーカイブ
©1961東宝
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