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近日上映予定

  • 脚本家 新藤兼人

  • 2020/02/08 ~ 2020/03/06

新藤兼人(1912 - 2012)
表現と思想の自由を追求し、社会派から前衛作まで幅広い作品を撮った映画監督にして、約370本ものシナリオを書いた名脚本家。本特集では脚本家としての側面に焦点を当てる。

新藤は美術助手をしていた下積み時代から脚本を書き始め、溝口健二に酷評されるなど挫折を経験しながらも賞に応募し続けた。戦後は松竹に入社、マキノ正博『待ちぼうけの女』で脚本家デビュー。吉村公三郎『安城家の舞踏会』で地位を固めた。1950年、松竹を退社して近代映画協会を設立。翌年『愛妻物語』で監督デビューし自作シナリオを監督する独立映画作家となったが、その後も脚本家としての活動は続いた。名コンビである吉村公三郎を筆頭に、成瀬巳喜男、五所平之助、市川崑、増村保造、三隅研次、深作欣二など、錚々たる監督たちに素晴らしい脚本を提供し続けた。

※『舞姫』『銀座の女』(協力:国立映画アーカイブ)は特別上映、均一料金1200円です。

  • 上映予定作品一覧(全30本)

嫉妬
暁の追跡
千羽鶴
銀心中
地上
ひかげの娘
氷壁
真夜中の顔
貴族の階段
電話は夕方に鳴る
からたち日記
女の坂
背徳のメス
雲がちぎれる時
舞妓と暗殺者
沙羅の門
性の起原
強虫女と弱虫男
眠れる美女
かげろう
鬼の棲む館
甘い秘密
軍旗はためく下に

縮図
鬼婆
悪党
鉄輪
銀座の女
舞姫
  • 『嫉妬(88分/16mm)』

  • 嫉妬(88分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1949年
    監督:吉村公三郎
    出演:高峰三枝子、佐分利信、宇佐美淳、幾野道子、久慈行子、太田恭二
    自分は愛人を囲いながら、妻には暴君のように振る舞う夫だったが…。妻が横暴な夫から自立しようとする題材を、吉村・新藤コンビが絶妙なタッチで描く。自分のことを棚に上げて妻の浮気を疑い尾行、終盤、妻に逃げられてオロオロする夫を演じる佐分利信がはまり役。
    ©1949松竹株式会社

  • 『暁の追跡(90分/デジタル)』

  • 暁の追跡(90分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1950年
    監督:市川崑
    出演:池部良、水島道太郎、伊藤雄之助、田崎潤、杉葉子、野上千鶴子、江見渉、三原純、菅井一郎、島田友三郎、岩宮忠三郎、今清水基二、沢村昌之助、柳谷寛、藤原釜足
    巡査(池部良)の取り調べ中に逃亡した容疑者が電車に轢かれ死亡。容疑者が麻薬密売組織の末端だったことから、警察は組織撲滅に乗り出すが…。警視庁の後援でつくられた作品だが、新藤の脚本らしく、貧しい民衆と警察組織の間で悩む巡査に焦点を当てた人間ドラマの色合いが濃い。
    ©国際放映

  • 『千羽鶴(110分/35mm)』

  • 千羽鶴(110分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1953年
    監督:吉村公三郎
    出演:木暮実千代、乙羽信子、木村三津子、杉村春子、清水将夫、森雅之、英百合子、菅井一郎、進藤英太郎、相馬幸子、加賀周子、殿山泰司、大美輝子
    森雅之をめぐって、亡き父の愛人だった二人の女が繰り広げる愛憎劇。いつもの優柔不断ぶりを発揮する森雅之、溢れるお色気を抑えられない木暮もはまり役だが、何といっても木暮への恨み妬みを体現して余すところがない杉村春子の演技が圧倒的。宮川一夫の映像も素晴らしい傑作!
    ©KADOKAWA1953

  • 『銀心中(99分/16mm)』

  • 銀心中(99分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    監督:新藤兼人
    出演:乙羽信子、長門裕之、宇野重吉、殿山泰司、河野秋武、北林谷栄、細川ちか子、吉井栄太郎、吉井梅子、小泉博、山根恭一、淡路恵子
    夫の甥と結ばれ新しい生活を始めた妻。そこへ、戦死したはずの夫が! 罪悪感に苦しむ若い男・長門裕之、抑えられない情欲に燃え上がる妻・乙羽信子、そして全てを許す夫・宇野重吉。運命に翻弄される者たちの悲劇の行きつく果て、雪深い温泉街に哀しみが降り積もる。
    ©日活

  • 『地上(98分/35mm)』

  • 地上(98分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1957年
    監督:吉村公三郎
    出演:川口浩、田中絹代、殿山泰司、香川良介、野添ひとみ、清水将夫、三宅邦子、川崎敬三、香川京子、佐分利信、山茶花究、清川玉枝、上田吉二郎、村田扶実子、月田昌也、安城啓子、入江洋佑、竹里光子
    大正時代の金沢。母と二人で置屋に寄宿しながら学校へ通う貧しい川口浩は、社長令嬢の野添ひとみと恋に落ちるが…。淡い恋と周囲の厚い壁、封建的因習に疑問を抱く川口が交互に描かれる。借金から芸妓に売られ、身請けされて東京へ旅立つ娘を演じる香川京子の可憐さも忘れ難い。
    ©KADOKAWA1957

  • 『ひかげの娘(98分/35mm)』

  • ひかげの娘(98分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1957年
    監督:松林宗恵
    出演:香川京子、山田五十鈴、佐原健二、淡路恵子、仲代達矢、伊藤久哉、中村伸郎、塩沢登代路、小沢経子、三好栄子、東野英治郎、佐原健二、岩崎加根子、田中春男、若山セツ子
    祖母も母も芸者という置屋の娘・房子は、所詮自分は“ひかげの娘”だと僻んだ末…。水商売を嫌い、男女のドロドロを憎みながらも、評論家のオジサマ、サラリーマン、幼馴染、大学生と男がらみの迷走を続ける房子を、清純派の香川京子がまさかの怪演。
    ©1957東宝

  • 『氷壁(96分/35mm)』

  • 氷壁(96分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    監督:増村保造
    出演:菅原謙二、野添ひとみ、川崎敬三、上原謙、山茶花究、金田一敦子、浦辺粂子、山本富士子、杉田康、伊東光一、河原侃二、大山健二
    井上靖の同名小説に増村・新藤コンビが挑んだ一作。奥穂高の難所に挑んだ川崎敬三はザイルが切れて墜落死。一人下山した菅原謙二は…。切れるはずのないナイロンザイルの謎に、人妻・山本富士子を巡る三角関係が絡む。迫真の山岳撮影、女優陣の素晴らしい衣装も見もの。
    ©KADOKAWA1958

  • 『真夜中の顔(75分/35mm)』

  • 真夜中の顔(75分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    監督:宇野重吉
    出演:三國連太郎、中川弘子、桂木洋子、若原雅夫、滝沢修、信欣三
    客に誘われて船遊びに出掛けた銀座のバーの女給・桂木洋子が事故死する。桂木の恋人で新聞記者の三國連太郎が真相を追うが…。謎の客たちの正体は、そしてもみ消し工作の行方は!? 新藤が宇野重吉とコンビを組んだ社会派サスペンスの快作。
    ©1958松竹株式会社

  • 『貴族の階段(116分/35mm)』

  • 貴族の階段(116分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    監督:吉村公三郎
    出演:森雅之、細川ちか子、金田一敦子、叶順子、本郷功次郎、村瀬幸子、菅原謙二、仁木多鶴子、志村喬、倉田マユミ、佐々木孝丸、友田輝、近藤美恵子、橘喜久子、大山健二、岸正子、立花泰子、大和七海路、八潮悠子、岡村文子
    二・二六事件を貴族院議長の娘の視点から描く。軍人や右翼政治家と密会を重ねつつ、陸軍大臣の娘と強引に関係を持つ好色公爵の貴族院議長を演じる森雅之がはまりすぎ。不穏な時代の空気と滅びゆく貴族一家を描いた新藤脚本が素晴らしい、日本のヴィスコンティともいえる一作。
    ©KADOKAWA 1959

  • 『電話は夕方に鳴る(109分/35mm)』

  • 電話は夕方に鳴る(109分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    監督:吉村公三郎
    出演:千田是也、村瀬幸子、川崎敬三、毛利充宏、大和七海路、仁木多鶴子、伊藤雄之助、平井岐代子、殿山泰司、金沢義彦、中村鴈治郎、石井竜一、小野道子、杉田康、目黒幸子、野口啓二、船越英二、上田吉二郎、中村是好、南左斗子
    瀬戸内海のとある市の市長宅に一通の脅迫状が届き、娘に50万持ってこさせろという電話が。そして翌日、指定場所には警察による厳重な警戒態勢がとられるが…。地方都市で起こった脅迫事件と、それに伴うてんやわんやの人間模様がコメディタッチで描かれる吉村・新藤コンビもの。
    ©KADOKAWA1959

  • 『からたち日記(120分/35mm)』

  • からたち日記(120分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    監督:五所平之助
    出演:高千穂ひづる、田村高広、伊藤雄之助、山形勲、水原真智子、泉京子、紫千代、南風洋子、田代百合子、浦辺粂子、飯田蝶子、殿山泰司、吉川満子、菅井きん、島倉千代子
    貧農の家の娘は芸者として売られ身請けされて中年男の三号になるが…。増田小夜の半生を描いた自伝『芸者』の映画化作品だが、当時大ヒットしていた島倉千代子の曲に便乗してタイトルとし、島倉本人も田村高広の妹役として出演。五所と新藤の弱き者たちに対する視線が優しい一作。
    ©1959松竹株式会社

  • 『女の坂(107分/35mm)』

  • 女の坂(107分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    監督:吉村公三郎
    出演:岡田茉莉子、佐田啓二、真木康次郎、澤村國太郎、金剛麗子、樋口美子、殿山泰司、森美樹、河内桃子、二代目中村鴈治郎、高千穂ひづる、乙羽信子、北上弥太郎
    京都の老舗和菓子屋の跡取り娘は、和菓子の美しさに魅せられ店を立て直す決心をするが…。パンツ・ルックでオート三輪を颯爽と運転する現代っ子の岡田茉利子が、母・乙羽信子の元カレ・佐田啓二と不倫関係に陥り濃厚なラブシーンを繰り広げる展開に。母娘の男をめぐる闘いが怖い。
    ©1960松竹株式会社

  • 『背徳のメス(87分/35mm)』

  • 背徳のメス(87分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1961年
    監督:野村芳太郎
    出演:久我美子、高千穂ひづる、田村高広、山村聰
    大阪の場末の病院で若手医師の殺人未遂事件が起こり…。入り乱れた人間関係を追って意外な真相にたどり着く構成が見事な傑作ミステリー。自分を崇拝する看護婦長・久我美子を「かさかさのオールドミスのくそ婆」と嘲る産婦人科医を圧倒的な憎たらしさで山村聰が怪演!
    ©KADOKAWA 1961

  • 『雲がちぎれる時(93分/35mm)』

  • 雲がちぎれる時(93分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1961年
    監督:五所平之助
    出演:佐田啓二、仲代達矢、有馬稲子、倍賞千恵子、伊藤雄之助、渡辺文雄
    車掌の倍賞千恵子との結婚をひかえた路線バスの運転手・佐田啓二は、かつての恋人・有馬稲子と再会し…。次から次へと不幸の連鎖に見舞われる薄幸の女・有馬と明るく健気な倍賞の対比が見事な五所監督作。片言英語で現れる仲代達矢、存在感抜群の伊藤雄之助にも注目!
    ©1961松竹株式会社

  • 『舞妓と暗殺者(75分/35mm)』

  • 舞妓と暗殺者(75分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1963年
    監督:三隅研次
    出演:高田美和、津川雅彦、城健三朗、成田純一郎、松本錦四郎、山本耕一、島田竜三、阿井美千子、真城千都世、若杉曜子
    這い上がろうと倒幕の志士に加わった下級武士・津川雅彦が、舞妓の高田美和をめぐって内通者と対立し…。前年に『斬る』で名コンビぶりを発揮した三隅研次と新藤による恋と革命の青春。斬り合いや血飛沫の生々しい効果音、巨大なセットなど見どころあり。
    ©KADOKAWA1963

  • 『沙羅の門(98分/35mm)』

  • 沙羅の門(98分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1964年
    監督:久松静児
    出演:森繁久彌、団令子、草笛光子、木村功、船戸順、加藤治子、宮口精二、菅井きん、田武謙三
    森繁の寺に後妻としてやってきた草笛光子は、ひとり娘の女子大生・団令子と親しくなるが…。内縁関係を続ける禅僧の父と男遍歴を繰り返す娘。愛を求め煩悩に苦しむ父娘の和解とその後の人生を、久松静児と新藤コンビがしみじみと描いた佳作。
    ©1964東宝

  • 『性の起原(91分/35mm)』

  • 性の起原(91分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1967年
    監督:新藤兼人
    出演:殿山泰司、乙羽信子、林秀樹、赤座美代子、松尾嘉代、菅野忠彦、戸浦六宏、原田清人、宮田勝、本山可久子、千秋実、小川吉信、観世栄夫、宇野重吉
    ノイローゼで入院した51歳の殿山泰司は相部屋の少女を襲うという行動に及ぶ。一方、息子はその少女を探して付き合うようになり…。男として衰え死に近づきつつある父と、頂点を迎えつつある息子。生き物としての人間を観察し“生と性”を生涯のテーマとした新藤が迫る性の起原!
    ©1967松竹株式会社

  • 『強虫女と弱虫男(98分/35mm)』

  • 強虫女と弱虫男(98分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1968年
    監督:新藤兼人
    出演:乙羽信子、殿山泰司、山岸映子、観世栄夫、戸浦六宏、毛利菊枝、浜田寅彦、川口敦子、中村芳子
    炭坑閉山で失業し生活保護を受ける殿山泰司一家。そこで、母娘二人がネグリジェサロン(!?)に出稼ぎにいくが…。「国に見捨てられたからには」と長女ともども逞しく男たちを食いものにして生きていく39歳の母・乙羽信子の気迫が凄い。新藤が描き続けた“女性讃歌”の頂点。
    ©1968松竹株式会社

  • 『眠れる美女(96分/35mm)』

  • 眠れる美女(96分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1968年
    監督:吉村公三郎
    出演:田村高広、香山美子、殿山泰司、中原早苗、松岡きっこ、大出俊、石川徹郎、初井言栄、北沢彪、山岡久乃、田中筆子、飯沼慧、三津田健、志村幸江、吉峰英一、渡辺小百合
    初老の作家・江口は、全裸で眠る若い女の傍らで一夜を過ごす「眠れる美女の館」を知り…。若い女と添い寝するためだけに館に通う老作家を描いた川端康成の原作に末娘の結婚話を絡ませることで、幻想と現実との対比を鮮やかに浮かび上がらせた脚本は見事。
    ©1968松竹株式会社

  • 『かげろう(103分/35mm)』

  • かげろう(103分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1969年
    監督:新藤兼人
    出演:乙羽信子、戸浦六宏、伊丹十三、殿山泰司、富山真沙子、吉沢健、草野大悟、観世栄夫、菅井一郎、小沢栄太郎、宇野重吉
    バーのマダムの死体が尾道の海に浮かび、事件を追ううちに一人の女の悲惨な過去が浮かび上がる。新藤兼人とスタッフが3か月にわたる合宿を敢行して撮りあげた美しい瀬戸内の風景が心を揺さぶる。マダム役の乙羽信子をはじめ出演陣の演技も素晴らしい。
    ©1969松竹株式会社

  • 『鬼の棲む館(76分/35mm)』

  • 鬼の棲む館(76分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1969年
    監督:三隅研次
    出演:勝新太郎、高峰秀子、新珠三千代、佐藤慶、五味龍太郎、木村元、伊達岳志、伴勇太郎、松田剛武、黒木現
    南北朝戦乱期。白拍子の新珠三千代に心奪われ妻を捨てて盗賊となった勝新。夫を連れ戻しに来た妻・高峰秀子も交えて三人で暮らす廃寺に、ある僧がやってきて…。オーラ全開の新珠の美しさは言うまでもなく、耐える妻の裏側に凄まじい嫉妬心を隠す高峰秀子の演技はさすが。
    ©KADOKAWA1969

  • 『甘い秘密(82分/35mm)』

  • 甘い秘密(82分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1971年
    監督:吉村公三郎
    出演:佐藤友美、細川俊之、小沢栄太郎、伊丹十三、入江洋佑、小松方正、宮下捷、新藤恵美、丹阿弥谷津子、初井言栄、岩崎加根子、東山千栄子
    徳田秋声の私小説の映画化。尊敬する庸三に会うため、夫を置き去りにして上京した作家志望の葉子は…。次々に男たちを虜にする魔性の女を佐藤友美、葉子にとことん翻弄される老作家を小沢栄太郎。美しき佐藤友美とエロおやじ小沢栄太郎の熱いキスをご覧あれ。
    ©1971松竹株式会社

  • 『軍旗はためく下に(97分/35mm)』

  • 軍旗はためく下に(97分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1972年
    監督:深作欣二
    出演:丹波哲郎、左幸子、中村翫右衛門、江原真二郎、夏八木勲、山本耕一
    戦争から一枚の紙切れとなって帰ってきた夫。その死の真相を知ろうと妻が生き残った人々を訪れ話を聞くが…。『ゆきゆきて、神軍』と同じニューギニア戦線での飢餓をめぐって、戦争という暴力と極限状態での人間の残酷さが暴かれる。深作と新藤がタッグを組んだ反戦映画。
    ©1972東宝

  • 『心(89分/35mm)』

  • 心(89分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1973年
    監督:新藤兼人
    出演:松橋登、辻萬長、杏梨、乙羽信子、殿山泰司、荒川保男、小竹外登美
    夏目漱石の名作中の名作をATGテイスト満載で新藤兼人が映画化。舞台を現代に移し、先生の遺書の章を中心にまとめた手腕はさすが。未亡人役を乙羽信子が底知れない不気味さで演じ、原作に比べて圧倒的な存在感を放っている。
    ©1973東宝

  • 『縮図(133分/デジタル)』

  • 縮図(133分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1953年
    監督:新藤兼人
    出演:乙羽信子、島田文子、宇野重吉、山内明、山田五十鈴、北林谷栄、菅井一郎、山村聰、日高澄子
    貧しさゆえ芸者に売られた乙羽信子が、恋に破れ置屋を転々とし、すれっからしへと変わっていく様を描いた芸者残酷物語。結核で死にゆく妹への「あんたは死んでよかった…芸者にならずに済んだんだもの…」という哀切な言葉が胸にささる。
    ©近代映画協会

  • 『鬼婆(102分/デジタル)』

  • 鬼婆(102分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1964年
    監督:新藤兼人
    出演:乙羽信子、吉村実子、佐藤慶、殿山泰司、宇野重吉、荒谷甫水、松本染升、加地健太郎、田中筆子、吉田道紀、島影伸子
    南北朝時代。息子を戦争に取られ追い剥ぎで暮らす婆と嫁。嫁が夜這いに行く村の男を婆も求めるが…。枯れることのない生と性への執着を余すところなく描いた傑作ホラー。フリードキンがベストに選んだり、『ヘレディタリー』の参考にされたりと、世界でカルト的人気を誇る一本。
    ©近代映画協会

  • 『悪党(119分/デジタル)』

  • 悪党(119分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1965年
    監督:新藤兼人
    出演:小沢栄太郎、岸田今日子、乙羽信子、木村功、殿山泰司、加地健太郎、清水紘治、大木正司、森幹太、高橋幸治
    原作は谷崎潤一郎『顔世』。南北朝時代、侍従から絶世の美女の人妻の話を聞いた高師直は兼好法師に恋文を書かせるが…。前半の小沢栄太郎と乙羽信子のコミカルなやり取りから一転、後半は生首が並ぶ壮絶展開に。素晴らしい脚本と引き締まった画面で魅せる新藤兼人壮年期の傑作!
    ©近代映画協会

  • 『鉄輪(91分/デジタル)』

  • 鉄輪(91分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1972年
    監督:新藤兼人
    出演:乙羽信子、観世栄夫、フラワー・メグ、殿山泰司、戸浦六宏、川口敦子、小川吉信、蓼くにえ、中村門、原田大二郎
    能の演目『鉄輪』を基に、繰り返される夫と愛人の逢瀬、妻の嫉妬を描いた異色作。白塗りの妻がワラ人形の股間に五寸釘を打つと、全裸の愛人が痛がり呻く!? ホテルでの密会中にかかってくる無言電話に慄く夫も妙に可笑しい。新藤監督初カラー作品で、鋭い音響設計も素晴らしい。
    ©近代映画協会

  • 『銀座の女(109分/35mm)』

  • 銀座の女(109分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    監督:吉村公三郎
    出演:乙羽信子、日高澄子、北原三枝、轟夕起子、南寿美子、宍戸錠、雨宮節子、長谷部健、藤間紫、殿山泰司、安部徹、金子信雄
    銀座の置屋の女将・轟夕起子を中心に事情を抱えた芸者たちの織り成す人間模様を描いた前半から一転、置屋から出火し轟が放火容疑をかけられるという展開に。何故か芸者の乙羽信子と下働きの少女が自首し、警察署長・殿山泰司と部下の安部徹がその謎を追う!
    ©日活

  • 『舞姫(85分/35mm)』

  • 舞姫(85分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1951年
    監督:成瀬巳喜男
    出演:山村聡、高峰三枝子、片山明彦、岡田茉莉子、二本柳寛、見明凡太郎、木村功、大谷伶子、大川平八郎、沢村貞子、谷桃子バレエ団
    考古学者の夫とバレエ教室を営む妻の関係は冷え切っており、大学生の息子とバレリーナ志望の娘は思い悩むが…。ブルジョア家庭の危機を描いた川端康成の同名小説を映画化。成瀬巳喜男に依頼があったとき、すでに新藤兼人によって脚本ができていたという一本。
    ©TOHO.CO.LTD

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