シネマヴェーラ渋谷

メニュー

近日上映予定

フィルム・ノワールⅢ
2019/12/14 ～ 2020/01/17

犯罪、ファム・ファタール、そして光と影…。フィルム・ノワールを特集！

※すべてデジタル上映

上映予定作品一覧（全35本）

『ハイ・シエラ』

『拳銃貸します』

『ガラスの鍵』

『幻の女』

『私の名前はジュリア・ロス』

『恐怖のまわり道』

『堕ちた天使』

『犯罪王ディリンジャー』

『郵便配達は二度ベルを鳴らす』

『殺人者』

『湖中の女』

『邪魔者は殺せ』

『死の接吻』

『影なき殺人』

『真昼の暴動』

『眠りの館』

『裸の町』

『都会の叫び』

『裏切りの街角』

『遅すぎた涙』

『罠』

『ショックプルーフ』

『静かについて来い』

『暴力行為』

『拳銃魔』

『明日に別れの接吻を』

『都会の牙』

『生まれながらの悪女』

『不審者』

『その女を殺せ』

『天使の顔』

『ヒッチハイカー』

『二重結婚者』

『三人の狙撃者』

『ビッグ・コンボ』

『ハイ・シエラ High Sierra（100分）』
上映スケジュール
公開：1941年
監督：ラオール・ウォルシュ
出演：ハンフリー・ボガート、アイダ・ルピノ、アーサー・ケネディ、アラン・カーティス、ジョーン・レスリー、ヘンリー・ハル、ヘンリー・トラヴァース
特赦で出所したボギーがまたも強盗を計画。仲間のアイダ・ルピノに惚れられるが、彼は脚の不自由な少女に恋して…。40歳近くで開花したボギーの出世作。カーアクションから逃走劇まで、ラオール・ウォルシュの演出が冴える。不幸を呼ぶ犬の演技も最高！

『拳銃貸します This Gun for Hire（81分）』
上映スケジュール
公開：1942年
監督：フランク・タトル
出演：アラン・ラッド、ヴェロニカ・レイク、ロバート・プレストン、レアード・クリーガー、タリー・マーシャル、マーク・ローレンス、パメラ・ブレイク、イヴォンヌ・デ・カーロ
殺し屋のレイヴンをハメた男は、マジシャンのエレンがいるナイトクラブのオーナーで…。裏切り、報復、トレンチ・コートの背に滲む男の孤独と、三拍子そろった隠れた傑作ノワール。ニヒルなのにネコを愛する殺し屋を演じたアラン・ラッドは本作で大ブレイク。

『ガラスの鍵 The Glass Key（85分）』
上映スケジュール
公開：1942年
監督：スチュアート・ヘイスラー
出演：アラン・ラッド、ヴェロニカ・レイク、ブライアン・ドンレヴィ、ボニータ・グランヴィル、リチャード・デニング、ジョセフ・カレイア、ウィリアム・ベンディックス、エディー・マー、アーサー・ロフト
地域の顔役・ポールが殺人事件の容疑者に。ポールの片腕のエドは真相を探ろうとするが…。『拳銃貸します』でブレイクしたアラン・ラッドとヴェロニカ・レイクが再び共演。友を信じるラッドのカッコよさに痺れるハード・ボイルドな一本。

『幻の女 Phantom Lady（87分）』
上映スケジュール
公開：1944年
監督：ロバート・シオドマク
出演：エラ・レインズ、フランチョット・トーン、アラン・カーティス、トーマス・ゴメス、フェイ・ヘルム、アウロラ、エリシャ・クック・Ｊｒ、レジス・トゥーミイ、ジョセフ・クレハン、アンドリュー・トムベス
ウィリアム・アイリッシュの原作を大胆に改変し前半で犯人を明かすことでサスペンスを高めた傑作で、サイコバスの犯人の手への執着が恐怖を増幅させる。上司の無実を信じる秘書が目撃者たちを尾行する夜のロケのショットの素晴らしさとエネルギッシュなジャズセッションが印象的。

『私の名前はジュリア・ロス My Name is Julia Ross（66分）』
上映スケジュール
公開：1944年
監督：ジョセフ・Ｈ・ルイス
出演：ニナ・フォック、メイ・ウィッティ、ジョージ・マクレディ、ローランド・ヴァーノ、ドリス・ロイド
身寄りのない女が別人に仕立て上げられる監禁ニューロティック・ノワール。何とか脱出しようとするジュリアと拘束する母子、そして彼女を探す恋人、三つ巴の攻防がサスペンスを高める。興業的にも批評的にも成功した一作で、ルイスはA級映画監督への昇進を打診されたがそれを断ったという。

『恐怖のまわり道 Detour（68分）』
上映スケジュール
公開：1945年
監督：エドガー・Ｇ・ウルマー
出演：トム・ニール、アン・サヴェジ、クラウディア・ドレイク、エドモンド・マクドナルド、ティム・ライアン、エスター・ハワード、パット・グリーソン
負け犬アルの不幸の連鎖を描く巻き込まれ型サスペンス。ドイツでシオドマクと『日曜日の人々』で共同監督と務めた直後に渡米、B級映画専門スタジオPRCで活躍したエドガー・G・ウルマーが異例の低予算とわずか５日で撮りあげた作品で、B級映画の最高傑作としてカルト的人気を誇る。

『堕ちた天使 Fallen Angel（97分）』
上映スケジュール
公開：1945年
監督：オットー・プレミンジャー
出演：アリス・フェイ、ダナ・アンドリュース、リンダ・ダーネル、チャールズ・ビックフォード、アン・リヴェール、ブルース・キャボット、ジョン・キャラダイン、パーシー・キルブライド
食堂のウェイトレスに一目惚れした詐欺師は、彼女と一緒になる金を得るため資産家の娘と結婚するが…。田舎道の暗さ、街はずれの食堂の灯りなど、光と影を多用したキャメラ・ワークが素晴らしい傑作。愛を求めて身もだえ、天国と地獄の間に佇む人間の本質にプレミンジャーが迫る。

『犯罪王ディリンジャー Dillinger（72分）』
上映スケジュール
公開：1945年
監督：マックス・ノセック
出演：ローレンス・ティアニー、エドモンド・ロー、アン・ジェフリーズ、エドュアルド・シャネリ、マーク・ローレンス、エリシャ・クック・Ｊｒ、エルザ・ジャンセン
“社会の敵ナンバーワン”と呼ばれたジョン・ディリンジャの一生をスピーディーに描いた超低予算ノワールで、『暗黒街の弾痕』のショットを流用した銀行強盗のシーンが有名。監督はナチスから逃れてヨーロッパを転々としたのち渡米し、B級作品を量産したマックス・ノセック。

『郵便配達は二度ベルを鳴らす The Postman Always Rings Twice（113分）』
上映スケジュール
公開：1946年
監督：テイ・ガーネット
出演：ジョン・ガーフィールド、ラナ・ターナー、セシル・ケラウェイ、ヒューム・クローニン、レオン・エイムズ、オードリー・トッター、アラン・リード、ジェフ・ヨーク
安食堂で働くことになった流れ者のフランクは、主人の美しい妻・コーラとの不倫関係に溺れ…。ジェームズ・M・ケインの同名小説の三度目の映画化作品。コーラを演じたラナ・ターナーの退廃的な美貌が堪能できる。

『殺人者 The Killers（103分）』
上映スケジュール
公開：1946年
監督：ロバート・シオドマク
出演：バート・ランカスター、エヴァ・ガードナー、アルバート・デッカー、エドモンド・オブライエン、サム・レヴェン、ヴァージニア・クリスティーン、ジャック・ランバート、ヴィンス・バーネット、ウィリアム・コンラッド、チャールズ・マックグロー
殺された男の高額保険を不審に思った調査員がたどり着いた真相とは!? 女に狂わされた元ボクサーの人生が徐々に明らかになる展開、陰影が際立つ映像が素晴らしい傑作ノワール。ヘミングウェイの短編を膨らませた脚本にはジョン・ヒューストンが参加した(ノン・クレジット)。

『湖中の女 Lady in the Lake（103分）』
上映スケジュール
公開：1947年
監督：ロバート・モンゴメリー
出演：ロバート・モンゴメリー、オードリー・トッター、ロイド・ノーラン、トム・テューリー、レオン・エイムズ、ジェーン・メドウズ
愛人と失踪した人妻の捜索を依頼されたフィリップ・マーロウは…。これが初監督作となる俳優のロバート・モンゴメリーは、チャンドラーの原作を再現する為、キャメラが常にマーロウの目となり、マーロウの姿は鏡を通してしか見せないという実験的な全編一人称視点を試みた。

『邪魔者は殺せ Odd Man Out（116分）』
上映スケジュール
公開：1947年
監督：キャロル・リード
出演：ジェームズ・メイソン、キャサリン・ライアン、ロバート・ニュートン、シリル・キューザック、ダン・オハーリヒー、ウィリアム・ハートネル、フェイ・コンプトン、ジョセフ・トメルティ
北アイルランド独立運動の資金を得るため強盗を働き撃たれた男と、逃亡中の彼が出会う人々を描いたサスペンス。キャロル・リードのモノクロ濃淡の映像も見事で、物語に絡むユニークなキャラの脇役たちも冴えている。逃走劇であり群像劇でもある独創的なフィルム・ノワール。

『死の接吻 Kiss of Death（100分）』
上映スケジュール
公開：1947年
監督：ヘンリー・ハサウェイ
出演：ヴィクター・マチュア、ブライアン・ドンレヴィ、コリーン・グレイ、リチャード・ウィドマーク、カール・マルデン、テイラー・ホームズ、ミルドレッド・ダンノック
悪党仲間と強盗を企て１人だけ逮捕されたニックに、地方検事補が仲間を売れば減刑すると持ち掛け…。密告したことで、妻子ともども殺し屋に狙われることになった男の決断を描く。サスペンス溢れる強盗シーンと家族に迫りくる影! デビュー作となるリチャード・ウィドマークの狂った演技も素晴らしい。

『影なき殺人 Boomerang!（89分）』
上映スケジュール
公開：1947年
監督：エリア・カザン
出演：ダナ・アンドリュース、リー・Ｊ・コッブ、ジェーン・ワイアット、アーサー・ケネディ、サム・レヴェン、ロバート・キース、テイラー・ホームズ、エド・ベグリー、カール・マルデン、カーラ・ウィリアムズ、バリー・ケリー、フィリップ・クーリッジ
ある青年が神父殺しの犯人に仕立て上げられた実話を、エリア・カザンが実際の現場と実際の人物を交えて再現。住民の目前で神父が撃たれるショッキングな冒頭から、群集心理の恐ろしさを描いた前半、そして後半の法廷劇まで、息もつかせぬ展開で魅せる。青年の無罪を唯一信じる地方検事にダナ・アンドリュース。

『真昼の暴動 Brute Force（98分）』
上映スケジュール
公開：1947年
監督：ジュールス・ダッシン
出演：バート・ランカスター、ヒューム・クローニン、チャールズ・ビックフォード、イヴォンヌ・デ・カーロ、アン・ブライス、エラ・レインズ、ハワード・ダフ
ジュールス・ダッシンによる刑務所集団脱走映画。囚人リーダーのバート・ランカスター、冷酷非道な看守長ヒューム・クローニンが凄まじい演技を見せる。『裸の町』と同じマーク・ヘリンジャー製作のセミ・ドキュメンタリー犯罪映画の一つで、クライマックスの囚人大集団のシーンは圧巻！

『眠りの館 Sleep, My Love（98分）』
上映スケジュール
公開：1948年
監督：ダグラス・サーク
出演：クローデット・コルベール、ロバート・カミングス、ドン・アメチー、ヘイゼル・ブルックス、リタ・ジョンソン、ジョージ・カラリス、レイモンド・バー
クローデット・コルベールは乗った覚えのない夜行列車のベッドの上で目覚める。彼女は夢遊病か、精神病か、それとも!? 人妻が精神的に追い詰められていく『ガス燈』的テーマにダグラス・サークが挑む。高まっていくサスペンス、コルベールとドン・アメチーのキャラの対比など演出が冴える。

『裸の町 The Naked City（96分）』
上映スケジュール
公開：1948年
監督：ジュールス・ダッシン
出演：ドン・テイラー、ハワード・ダフ、バリー・フィッツジェラルド、ドロシー・ハート、テッド・デ・コルシア、ポール・フォード
全編ニューヨーク・ロケによるドキュメンタリー・タッチの犯罪捜査もの。隠しカメラによるゲリラ撮影によって一般人を巻き込んだ手法は斬新。華やかな見せかけの裏に潜む暗黒面を暴かれる“裸の町＝ニューヨーク”こそがこの作品の主人公である。

『都会の叫び Cry of the City（95分）』
上映スケジュール
公開：1948年
監督：ロバート・シオドマク
出演：リチャード・コンテ、ヴィクター・マチュア、シェリー・ウィンタース、フレッド・クラーク、ベティ・ガード、デブラ・パジェット、ホープ・エマーソン
同じイタリア系コミュニティで育った幼馴染同士がギャングと警察の立場に分かれ宿命の対決にいたるクライム・サスペンス。自分を陥れた悪徳弁護士に復讐するギャングの逃亡劇に焦点が当てられている。元情婦シェリー・ウィンタースなど印象的な役柄の脇役がそろっている。

『裏切りの街角 Criss Cross（88分）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：ロバート・シオドマク
出演：イヴォンヌ・デ・カーロ、バート・ランカスター、ダン・デュリエ、スティーヴン・マクナリー、トニー・カーティス
ギャングの女になった元妻を忘れられず、運命を狂わされていく男のフィルム・ノワール。堂々たるファム・ファタールのイヴォンヌ・デ・カーロ、ギャングのボスのダン・デュリエが素晴らしい演技を見せる。斜めの構図の多用や、圧巻の現金輸送車襲撃シーンにシオドマクの演出手腕が冴える。

『遅すぎた涙 Too Late for Tears（100分）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：バイロン・ハスキン
出演：リザベス・スコット、ドン・デフォー、ダン・デュリエ、アーサー・ケネディ、クリスティン・ミラー、バリー・ケリー
ある夜、夫婦の車に対向車から大金が入った鞄が投げ込まれたことをきっかけに、二人の運命の歯車が狂っていく。大金に目が眩んだ主婦が戦後アメリカの物質主義を体現しているとして、近年再評価の声が高まったカルト作。リザべス・スコットの凄い悪女ぶりには唖然。

『罠 The Set-Up（73分）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：ロバート・ワイズ
出演：ロバート・ライアン、オードリー・トッター、ジョージ・トビアス、アラン・バクスター、ウォーレス・フォード、パーシー・ヘルトン、ハル・フィーバーリング、ダリル・ヒックマン、ケニー・オモリソン、デヴィッド・クラーク
八百長に巻き込まれたボクサーの悲劇を描いた作品で、映画内時間が上映時間と一致している作品としても有名。冒頭の長回し、元ボクサーのロバート・ライアンによる迫真のファイト・シーン、夜の街の路地裏をとらえた映像が素晴らしい。長いリング生活も終わりに近づく35才のボクサーの熱く孤独な戦いに泣く！

『ショックプルーフ Shockproof（80分）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：ダグラス・サーク
出演：コーネル・ワイルド、パトリシア・ナイト、ジョン・バラグレイ、エスター・ミンチオッティ、ハワード・セント・ジョン、ラッセル・コリンズ、チャールズ・ベイツ
恋人のため殺人を犯した女が仮釈放になり保護観察官と恋に落ちるが…。サミュエル・フラー脚本によるノワール。美しいパトリシア・ナイトが帽子を買うシーン、飛び降り自殺のシーンなど冒頭から観るものをワクワクさせるサークの演出が最高。ラストはスタジオが勝手に脚本を書き換えて撮りなおしたもの。

『静かについて来い Follow me Quietly（60分）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：リチャード・フライシャー
出演：ウィリアム・ランディガン、ドロシー・パトリック、ジェフ・コーリー、ネストール・パイヴァ
雨の日に殺人を繰り返す連続殺人鬼。刑事は目撃証言に基づき犯人のマネキンを作るが…。降り続く雨、顔のない殺人鬼、そして動き出すマネキン。わずか60分に凝縮されたフライシャーによるサイコ・サスペンス・ノワールの傑作。原案にアンソニー・マンが参加している。

『暴力行為 Act of Violence（82分）』
上映スケジュール
公開：1949年
監督：フレッド・ジンネマン
出演：ヴァン・ヘフリン、ジャネット・リー、ロバート・ライアン、メアリー・アスター、フィリス・サクスター
模範的な市民一家に謎の男が忍び寄る…。過去に追い詰められる男を描くサスペンス・スリラーの隠れた傑作で、男のかつての部下ロバート・ライアンが足を引きずりながら歩くシルエットや足音が不安感を醸し出す。光と影を効果的に活かした夜のシーンも素晴らしい。

『拳銃魔 Gun Crazy（87分）』
上映スケジュール
公開：1950年
監督：ジョセフ・Ｈ・ルイス
出演：ジョン・ドール、ペギー・カミンズ、ベリー・クルーガー、モリス・カルノフスキー、アナベル・ショウ、ハリー・ルイス、ネドリック・ヤング、ラスティ・タンブリン
拳銃に魅せられた男女の宿命的な出会いから破滅までを異常な緊張感で描いたフィルム・ノワール屈指の傑作。銀行強盗の一部始終を捉えた伝説の長回しが素晴らしい。監督は同時録音、即興演出で名高いフィルム・ノワールの隠れた巨匠ジョセフ・H・リュイス。

『明日に別れの接吻を Kiss Tomorrow Goodbye（103分）』
上映スケジュール
公開：1950年
監督：ゴードン・ダグラス
出演：ジェームズ・キャグニー、バーバラ・ペイトン、ウォード・ボンド、ルーサー・アドラー、ネヴィル・ブランド
脱走途中で足手まといになったカールトンを射殺し逃げ延びたコッター。そうとは知らないカールトンの妹はコッターを匿うが…。ギャグニーの強暴さが際立つギャング・ノワール。山田宏一が「アメリカの犯罪・暗黒映画ベスト20」に選んだ一本。

『都会の牙 D.O.A.（83分）』
上映スケジュール
公開：1950年
監督：ルドルフ・マテ
出演：エドモンド・オブライエン、パメラ・ブリットン、ルーサー・アドラー、ネヴィル・ブランド、ヘンリー・ハート、ヴァージニア・リー、ビヴァリー・キャンベル
バーで毒を盛られ余命数日と宣告された男が、犯人を探そうと街を駆けずり回るタイム・リミット・ノワール。原題の『D.O.A.』はDead on Arrival（到着時すでに死亡）の意味。殺人事件の被害者自身が探偵であり、死を目前に警察に事件の顛末を語るというユニークな作品。

『生まれながらの悪女 Born to Be Bad（90分）』
上映スケジュール
公開：1950年
監督：ニコラス・レイ
出演：ジョーン・フォンテーン、ロバート・ライアン、ジョーン・レスリー、メル・ファーラー、ザカリー・スコット
巧妙な手口と美しさで男たちを手玉に取るジョーン・フォンテーン。富豪を婚約者から奪っただけでなく、肉体関係のある作家もキープしようと…。翻弄される男にザカリー・スコットとロバート・ライアン。ニコラス・レイによる、ユーモアとノワールとメロドラマが渾然一体となった不思議な魅力の一作。

『不審者 The Prowler（92分）』
上映スケジュール
公開：1951年
監督：ジョセフ・ロージー
出演：イヴリン・キース、ヴァン・ヘフリン、ジョン・マクスウェル、キャサリン・ウォーレン、エマーソン・トリーシー、マッジ・ブレイク、ウィートン・チャンバース、ロバート・オステルロッホ、シェリー・ホール、ルイーズ・ロリマー
人妻による深夜の不審者通報から始まるジェットコースター・ノワール。人格破綻者の悪徳警官に運命を狂わされた人妻が辿りついた果ての光景に驚愕必死。ジョゼフ・ロージー初期の傑作であり、“赤狩り”で映画界から干されたダルトン・トランボがノン・クレジットで脚本を担当している。

『その女を殺せ The Narrow Margin（72分）』
上映スケジュール
公開：1952年
監督：リチャード・フライシャー
出演：チャールズ・マックグロー、マリー・ウィンザー、ジャクリーン・ホワイト、ゴードン・ゲバート、クィーニー・レナード、デヴィッド・クラーク
証人として法廷に立たせるためマフィアの未亡人を護送中の刑事は、大陸横断鉄道で息子と旅行中の婦人と出会うが…。未亡人を殺そうとする組織との息詰まる攻防、スピーディーな展開、最後まで息が抜けないどんでん返しの連続。映像、脚本ともに洗練の極みのリチャード・フライシャーの傑作。誰も信用するな！

『天使の顔 Angel Face（92分）』
上映スケジュール
公開：1953年
監督：オットー・プレミンジャー
出演：ロバート・ミッチャム、ジーン・シモンズ、ハーバート・マーシャル、モナ・フリーマン、レオン・エイムズ、バーバラ・オニール、ジム・バッカス
美しい娘が継母殺しに運転手を引きずり込むが…。ジーン•シモンズがファム•ファタールを演じる悪夢のようなフィルム・ノワール。シモンズとの契約切れ間近のハワード・ヒューズが、スパルタ演出で有名なプレミンジャーを起用し18日間で撮影させたという。

『ヒッチハイカー The Hitch-Hiker（71分）』
上映スケジュール
公開：1953年
監督：アイダ・ルピノ
出演：エドモンド・オブライエン、フランク・ラブジョイ、ウィリアム・タルマン、ホセ・トーヴェイ、サム・ヘイズ
友人同士のメキシコへの旅の途中で拾ったヒッチハイカーは逃亡中の殺人鬼で…。不幸な生い立ちと閉じない右目のせいで犯罪に走ったと自己正当化する殺人鬼・マイヤーズの強烈なキャラクターが際立つ。アメリカの都市伝説でもお馴染みの、恐怖のヒッチハイカー・ロード・ムーヴィー。

『二重結婚者 The Bigamist（79分）』
上映スケジュール
公開：1953年
監督：アイダ・ルピノ
出演：ジョーン・フォンテーン、エドモンド・オブライエン、アイダ・ルピノ、エドマンド・グウェン、ケネス・トビー、ジェーン・ダーウェル
妻（ジョーン・フォンテーン）がいながら別の女性（アイダ・ルピノ）を愛した男。しかも彼女に子どもができて…。真面目な男が二重結婚者になったいきさつを回想形式で綴るノワール・メロドラマ。女性の存在を問い続けたアイダ・ルピノが監督・出演した初の作品。

『三人の狙撃者 Suddenly（77分）』
上映スケジュール
公開：1954年
監督：ルイス・アレン
出演：フランク・シナトラ、スターリング・ヘイドン、ナンシー・ゲイツ、ジェームズ・グリースン、キム・チャーニー、ポール・フリーズ
大統領訪問を控えた田舎町の人々が暗殺者の陰謀に巻き込まれる。復員兵や未亡人など戦争の傷跡を刻まれた登場人物の造形、絶妙な伏線、緊迫した会話で魅せる傑作密室劇。異常なまでに密度の濃い77分！

『ビッグ・コンボ The Big Combo（84分）』
上映スケジュール
公開：1955年
監督：ジョセフ・Ｈ・ルイス
出演：コーネル・ワイルド、リチャード・コンテ、ジーン・ウォーレス、ブライアン・ドンレヴィ、アール・ホリマン、リー・ヴァン・クリーフ、ロバート・ミドルトン、ヘレン・ウォーカー
偏執狂的な刑事、うわべは紳士的なギャング、投げやりな女、ホモセクシュアルの殺し屋コンビと、ノワール的人物たちが勢ぞろい。極端に陰影を強調したスタイリッシュな映像と音響効果が見事なジョゼフ・Ｈ・ルイスの代表作にして、フィルム・ノワール史上に残る傑作！

新着情報

一覧を見る

アクセス

〒150-0044
東京都渋谷区円山町1‐5
KINOHAUS（キノハウス） 4F
03-3461-7703

Tweets by cinemavera

メールマガジン

上映情報等をお届けいたします。
登録はこちらのURLからお願いいたします。
メールマガジンの登録はこちらから