近日上映予定
ソヴィエト映画の世界
2019/03/30 ~ 2019/04/19
カルト作から感動作まで、1960~1980年代を中心にソヴィエト映画を特集。
上映予定作品一覧(全24本)
『チェス狂』
『殺し屋』
『十月』
『カメラを持った男(これがロシアだ)』
『石の花』
『私はモスクワを歩く』
『怒りのキューバ』
『SOS北極… 赤いテント』
『貴族の巣』
『長い見送り』
『七発目の銃弾』
『処刑の丘』
『猟人日記“狼”』
『君たちのことは忘れない』
『ピルクスの審問』
『人生は素晴らしい』
『ロマノフ王朝の最期』
『青い山 本当らしくない本当の話』
『死者からの手紙』
『ミスター・デザイナー』
『僕の無事を祈ってくれ』
『ささやかな墓地』
『モスクワへの密使』
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『ストライキ Стачка(66分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1924年
監督:セルゲイ・エイゼンシュタイン
出演:アレクサンドル・アントーノフ、ミハイル・ゴモロフ、グレゴリー・アレクサンドロフ、マクシム・シトラウフ
酷な労働を課される鉄工場でのストライキと悲惨な結末を描く。エイゼンシュタインがモンタージュ理論を実践した長編処女作で、実際の労働者を出演させてリアリティを追及した。ラストシーンでの、牛の屠殺と労働者の虐殺を対比的にモンタージュしたシーンは有名。
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『チェス狂 Шахматная горячка(28分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1925年
監督:フセヴォロド・プドフキン、ニコライ・シピコフスキー
出演:ウラジーミル・フォーゲリ、アンナ・ゼムツォワ、セルゲイ・コマロフ
寝ても覚めてもチェスのことが頭から離れず、服装にまでついチェック柄を取り入れてしまうチェス狂の日々を描いた短編サイレント喜劇。「結婚生活の一番の敵は、チェスだ」の言葉に納得。チェス好きなナボコフもカメオ出演している!
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『殺し屋 Убийцы(19分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1956年
監督:アンドレイ・タルコフスキー、マリカ・ベイク、アレクサンドル・ゴルドン
出演:ユーリー・ファイト、アレクサンドル・ゴルドン、ヴァレンチン・ヴィノグラードフ、ヴァジーム・ノヴィコフ、ユーリー・ドゥブローヴィン、アンドレイ・タルコフスキー、ヴァシーリー・シュクシン
タルコフスキーが大学時代に同級生と共同で撮った習作。原作は、アメリカの田舎の食堂にやってきた二人の殺し屋を描いたヘミングウェイの短篇小説。監督本人も脇役として出演している。
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『十月 Октябрь(68分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1928年
監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン、グリゴリー・アレクサンドロフ
出演:ワシーリー・ニカンドロフ、ウラジミール・ポポフ、ボリス・リワーノフ
1917年に起こった10月革命で、レーニン率いるボルシェビキが権力を掌握するまでを描いたソビエト革命十周年記念映画。モンタージュの手法を用い、実際に革命に参加した人々を多く起用するなど、迫真のリアリズムで革命の魂に迫ったエイゼンシュテイン渾身の一作。
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『カメラを持った男(これがロシアだ) Человек с Киноаппаратом(68分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1928年
監督:ジガ・ヴェルトフ
多重露光、コマ落としなど、様々な技法を使った映像で有名な前衛映画。ジガ・ヴェルトフは、ストーリーや役者やセットを使用せず、ありのままの事物をカメラで捉えることで、映画特有の体験を観客に提示できると唱えた。後にゴダールが、「ジガ・ヴェルトフ集団」という映像結社を作ったことでも知られている。
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『石の花 Каменный цветок(81分/16mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1946年
監督:アレクサンドル・プトゥシコ
出演:ウラジミール・ドルージニコフ、タマーラ・マカーロワ、E・デレーブシチコフ、M・ヤンシン
石工ダニーラは、年に一度花を咲かせるという「石の花」を一目見たいと願っていた。依頼された作品の出来に悩む彼は、銅山の魔女の声に誘われるまま山へ向かうのだが…。幻想的で詩情あふれる映像美で綴られる、ソ連初のカラー長編映画。
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『私はモスクワを歩く Я шагаю по Москве(73分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1963年
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
出演:ガリーナ・ポリスキーフ、アレクセイ・ロクテフ、ニキータ・ミハルコフ、エフゲニー・ステブロフ
『不思議惑星キン・ザ・ザ』のダネリヤ監督が、その20年以上前に撮った傑作。田舎から出てきた青年と都会の青年。若者たちの一日を丁寧に綴った珠玉の青春映画で、主人公をニキータ・ミハルコフが演じている。全てのショットが瑞々しく、大ヒットしたという音楽もキュート。
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『怒りのキューバ Я - Куба(108分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1964年
監督:ミハイル・カラトーゾフ
出演:セルヒオ・コリエッリ、サリヴァドル・ウッド、ホセ・ガリアルド
革命前の抑圧された人々の物語をオムニバス形式で綴った、キューバ・ソ連合作による革命記念国策映画。ソ連のスタッフと予算を存分に生かした驚くべきシーンやカメラワーク、息をのむ美しさのモノクロ映像によって伝説となった傑作。スコセッシやコッポラを始め、本作を絶賛する多くの映画人の尽力により西側での公開が実現、再評価されるに至った。必見!
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『SOS北極… 赤いテント Красная палатка(158分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1969年
監督:ミハイル・カラトーゾフ
出演:ピーター・フィンチ、ショーン・コネリー、クラウディア・カルディナーレ、ハーディ・クリューガー、マリオ・アドルフ、マッシモ・ジロッティ、エドワルド・マルゼヴィッチ、ルイジ・ヴァンヌッキ
飛行船で北極点へ向かったノビレ隊の遭難と救出を、実話に基づいて描いたカラトーゾフ監督(『怒りのキューバ』)作。アムンセンにショーン・コネリー、ノビレ将軍にピーター・フィンチ。母国で非難の的となり、地位も名誉も失ったノビレ将軍の苦悩に焦点を当てた作品で、圧倒的な氷の前での人間の無力さも印象的。上映時間と音楽が異なる国際版も存在している。
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『貴族の巣 Дворянское гнездо(110分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1970年
監督:アンドレイ・ミハルコフ・コンチャロフスキー
出演:イリーナ・クプチェンコ、レオニード・クラーギン、ベアタ・ティシュキエヴィッチ、ヴィクトル・セルガチョフ、アレクサンダー・コストムレッキー、タマーラ・チェルノワ
欧州から戻った貴族が美しい少女に恋をするが、そこへ死んだはずの妻が戻ってきて…。ツルゲーネフの小説の忠実な映画化で、19世紀末の貴族社会の倦怠とヒロインの純粋さを対比させることで“ロシアとは何か”を表現した佳作。コンチャロフスキー監督がヴィスコンティの影響に言及しているように、格調高く美しい作品。
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『長い見送り Долгие проводы(90分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1971年
監督:キラ・ムラートワ
出演:ジナイーダ・シャルコ、オレーグ・ウラディミルスキー、ユーリー・カユーロフ、タチアナ・ムィチコ
神経症的なシングルマザーと、母から逃れたい思春期の息子の母子愛憎映画。白黒のコントラスト、揺れ動く心情そのもののようなカメラが素晴らしい傑作だが、内容が問題視され公開されなかった。ヌーヴェルヴァーグやニューシネマの影響も色濃く、内容的にはグザヴィエ・ドランを思わせる一作。
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『七発目の銃弾 Седьмая пуля(84分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1973年
監督:アリ・ハムラーエフ
出演:スイメンクル・チョクモーロフ、ディロロム・カムバーロヴァ、タルガト・ニグマトゥーリン
1920年代、中央アジアを狙うソヴィエト政権は、“バスマチ(中央アジアのムスリム)”の攻撃を受ける。捕虜となった部下の救出のため、主人公はわざと敵に捕まるが…。ソヴィエト・ウエスタンの代表作の一つで、バスマチは典型的な反革命の悪役だった。ソ連崩壊後は一種の民族独立運動として再評価が進んでいる。
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『処刑の丘 Восхождение(110分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1976年
監督:ラリーサ・シェピチコ
出演:ボリス・プロートニコフ、ウラジーミル・ゴスチューヒン、アナトリー・ソロニーツィン
1942年冬。雪深い山に逃げ込んだパルチザンがドイツ軍に捕まり…。現実主義者と理想主義者の二人のパルチザンと、ドイツの協力者となった元教師の審問官。三人の異なるキャラクターが絡まり合い凄絶なラストへとつながる。ソヴィエトで最も偉大な女性映画監督で41歳でなくなったシェピチコのベルリン金熊賞受賞作であり、夫であるクリモフの『炎628』に匹敵する傑作。
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『猟人日記“狼” Вирiок(75分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1977年
監督:ロマン・バラヤン
出演:ミハイル・ゴルボヴィチ、オレーグ・タバコフ
領主の森を守るため、貧しい農奴であっても容放しない森番の物語。 “ビリューク(一匹狼)”と呼ばれる孤高の森番の造形が素晴らしい。ツルゲーネフの短篇の映画化で、パラジャーノフによって絶賛された傑作。
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『君たちのことは忘れない Трясина(128分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1977年
監督:グリゴーリ・チュフライ
出演:ノンナ・モルジュコーワ、ワジーム・スプリドノフ、アンドレイ・ニコラエフ、ワレンティナ・テリーチキナ
第2次大戦で夫を失い長男の行方も知れない農婦が、次男を死んだことにして匿うが…。『誓いの休暇』の監督が同じく戦争による母親と息子の悲劇を描いた名作。黄金色に輝く麦畑と戦争の終りを告げる炎のシーンが忘れがたい。軍当局の指示で上映中止となり、海外へ出すことも禁じられたという作品。
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『ピルクスの審問 Дознание пилота Пиркса(100分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1979年
監督:マレク・ペストラク
出演:セルゲイ・デスニツキー、ボレスラフ・アバルト、ウラジミール・イワショフ、アレクサンドル・カイダノフスキー
殺人アンドロイドがクルーに紛れ込んでいるのを知った宇宙船の船長が疑心暗鬼に陥っていく様を描いたS・レムの短編小説の映画化。ハリウッドを意識したカーチェイスや『2001年』をマネた特撮など頑張っているが、そこはかとなくチープさとダサさが漂う愛すべきソヴィエト製SF。
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『人生は素晴らしい Жизнь прекрасна(100分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1980年
監督:グリゴーリ・チュフライ
出演:ジャンカルロ・ジャンニーニ、オルネラ・ムーティ
全体主義国家へのレジスタンスの娘に恋したタクシー運転手は、彼女のせいで警察にマークされ投獄されるはめになるが…。『誓いの休暇』『女狙撃兵マリュートカ』のチュフライ監督による伊・ソ連合作映画で、ジャンカルロ・ジャンニーニとオルネラ・ムーティが主演している。
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『ロマノフ王朝の最期 Агония(149分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1981年
監督:エレム・クリモフ
出演:アレクセイ・ペトレンコ、アナトリー・ロマーシン、ヴェルター・リーネ、アリーサ・フレインドリフ、S・ムチュニコフ、A・ロマンツォフ
エコライⅡ世を操り破滅に至らせた怪僧ラスプーチンの壮絶な最期を、記録フィルムを交えて描く歴史超大作。本物の議事堂での撮影など製作に7年が費やされ、公開までさらに6年を要した。異形のラスプーチンの奇行と狂信の様に圧倒される、クリモフ監督によるヴェネチア批評家連盟賞受賞作。
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『青い山 本当らしくない本当の話 Голубые горы, или неправдоподобная история(95分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1984年
監督:エルダル・シェンゲラヤ
出演:ラマーズ・ギオルゴビアーニ、ヴァシーリ・カフリアシヴィリ、セシリヤ・タカイシヴィリ、ゼイナブ・ボツヴァゼ
ソソは『青い山』という小説を出版社に持ち込むが相手にされず…。官僚主義を痛烈に笑い飛ばした風刺コメディ。昨年『葡萄畑に帰ろう』が公開されたジョージア映画界の最長老監督エルダル・シェンゲラヤによる傑作で、ジョージアという国を理解する上でもっとも重要な作品の1つ。
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『死者からの手紙 Письма мёртвого человека(88分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1986年
監督:コンスタンチン・ロプシャンスキー
出演:ローラン・ブイコフ、イオシフ・ルィクリン、ヴィクトル・ミハイロフ
ミスの積み重ねから起きた核戦争後の世界を描く。監督はタルコフスキーの系譜を継ぐロプシャンスキー、脚本にSF作家のストルガツキーが参加している。荒廃した世界の美しさや、生き残った子供たちと老科学者がひっそりと暮らすシェルターの描写が詩的かつ感動的。ディストピア好きにはたまらない傑作。
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『ミスター・デザイナー Господин оформитель(108分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1988年
監督:オレーグ・テプツォフ
出演:ヴィクトル・アヴィーロフ、アンナ・デミヤネンコ、ミハイル・コザコフ
20世紀初頭ペテルスブルク。等身大の蠟人形を制作したデザイナーのプラトンは、14年後に蠟人形のモデルと瓜二つの女性と出会うが…。後半一気にホラーな展開となる脚本は、ソクーロフ作品で有名なユーリー・アラボフによるもの。サイケな音楽とファッションもカッコいいカルト作。
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『僕の無事を祈ってくれ Игла(81分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1988年
監督:ラシド・ヌグマノフ
出演:ヴィクトル・ツォイ、マリナ・スミルノーワ、ピョートル・マモノフ、アレクサンドル・バシロフ
ソ連のシド・ヴィシャスと言われた80年代ロックスターを主役にすえたB級アクション。麻薬組織と悪徳医師を倒して去っていく主人公が超クールで、砂漠の遺跡とロックの融合もスタイリッシュ。アレックス・コックスを彷彿とさせる作風は人々を熱狂させ、卒業制作でありながら数々の賞に輝いた。
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『ささやかな墓地 Смиренное кладбище(97分/35mm)』
- 上映スケジュール
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公開:1989年
監督:アレクサンドル・イティギーロフ
出演:ヴラジーミル・ゴスチューヒン、レフ・ドゥーロフ、ヴィクトル・アヴィーロフ、レフ・ボリソフ、オリガ・マテイコ、ニナ・ルスラノヴァ、アレクセイ・セレブリャコフ
モスクワにある墓地。アルコール中毒の妻を持ち、弟から頭を斧で傷つけられ、検察局への出頭を命じられているという男を中心に、墓掘り人たちの姿を淡々と描く。セルゲイ・カレーディンが自作の小説を自ら脚本化した作品。
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『モスクワへの密使 Миссия в Москву(125分/デジタル)』
- 上映スケジュール
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公開:1943年
監督:マイケル・カーティズ
出演:ウォルター・ヒューストン、アン・ハーディング、オスカー・ホモルカ、ジョージ・トビアス、ジーン・ロックハート、エリノア・パーカー
ソ連との共闘を熱く説く駐ソ大使の姿を描いた作品で、ルーズヴェルトの要請により作られた。第二次大戦参戦前、ソ連との同盟に疑念を抱く国民に向けハリウッドがスターリン体制を称賛する映画を作っていた時期の作品で、中でも最も親ソ的な一本。
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