上映スケジュール
成瀬になれなかった男 映画作家・千葉泰樹
2016/03/26 ~ 2016/04/22
旧満州生まれ。18歳で阪妻立花ユニヴァーサル聨合映画入社。その後河合映画に移り、1930年監督デビュー。日活、東宝、大映、松竹、新東宝、東映と多くの映画会社を渡り歩き、無声映画期から1960年代末まで140本もの映画作品を残した。成瀬巳喜男と並んで藤本眞澄プロデューサーの信頼は厚く、1956年に東宝の専属となって以後、二人は40本の作品を送り出した。藤本が1番バッターと例えたごとく、スタジオの量産体制を支えたハズレ無しのヒットメーカーであり、近年その巧みな演出への再評価の声は高まるばかり。
千葉が『めし』の監督を病気降板し、成瀬が代役としてメガホンをとりスランプを脱したのは有名な逸話。映画作家・成瀬に対し、何でもござれの職人監督と評される千葉泰樹だが、ガス代を巡る怪奇ホラー『鬼火』、貧乏描写も凄まじい『二人の息子』、ゲス男の独白映画『悪の愉しさ』、千葉版『浮雲』と言うべき『みれん』など、シリアスが行き過ぎて観る者の背筋を寒からしめる作品群を忘れてはなりません。本特集では、これらの黒い作品群から娯楽作まで25作品を上映。芸術家肌で大変な教養人であったという千葉泰樹の作家性とは何か?あなたの目で確かめてください。
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