近日上映予定
映画史上の名作番外編 サイレント小特集
2010/06/05 ~ 2010/06/18
キートン、チャップリン、ローレル&ハーディ等の名作コメディから、『寵姫ズムルン』『カリガリ博士』『吸血鬼』などの歴史的名作まで、サイレント映画の魅力全開の小特集!『吸血鬼』を除く作品は16mmフィルムでの上映となります。また、『海底王キートン』『キートンの探偵学入門』『キートンのカレッジ・ライフ』『猫とカナリア』『キートンの蒸気船』『吸血鬼』の6作品以外は日本語字幕なし(英語字幕)での上映となります。
上映予定作品一覧(全19本)
『吸血鬼(Vampyr)』
『狂へる悪魔(Dr. Jekyll and Mr. Hyde)』
『寵姫ズムルン(Zumurun)』
『カリガリ博士(Das Cabinet des Dr.Caligari)』
『ロイドのずるい若様 (His Royal Slyness)』
『キートンのマイホーム(One Week)』
『極楽交通渋滞(Two Tars)』
『チャップリンの衝突 (The Fatal Mallet)』
『海底王キートン(The Navigator)』
『キートンの探偵学入門(Sherlock, Jr.)』
『小麦の買占め(A Corner in Wheat )』
『人里離れた屋敷(Lonely Villa))』
『暗い海原に浮かぶ白い線(Lines of White on a Sullen Sea)』
『不変の海(The Unchanging Sea)』
『女の叫び(The Lonedale Operator)』
『キートンのカレッジ・ライフ(College)』
『猫とカナリア(The Cat and the Canary)』
『二人の臆病者(Les Deux Timides)』
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『キートンの蒸気船(Steamboat Bill Jr. )』
- 上映スケジュール
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公開:1928年
監督:バスター・キートン、チャールズ・ライズナー
出演:バスター・キートン、アーネスト・トレンス、トム・ルイス、トム・マクガイア、マリオン・バイロン
久しぶりにミシシッピーの父親の元へ帰ったキートン。そこで再会した幼馴染のメアリーは、実は父親の仕事敵の娘で…。ラストの有名なハリケーン・シーンでは、倒れてくる壁の下敷きになったり、さした傘ごと宙を舞ったりと、超人的なパフォーマンスをスタントなしでやってのけたキートンには、ただただ圧倒されるのみ!キートンの絶頂期を代表する一本。
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『吸血鬼(Vampyr)』
- 上映スケジュール
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公開:1932年
監督:カール・テオドア・ドライヤー
出演:ジュリアン・ウェスト、レナ・マンデル、シビリー・シュミッツ、ジャン・ヒエロニムコ
旅の途中の青年が立ち寄った村では、人々が吸血鬼の影におびえていた。不気味な宿で衰弱している娘を発見した青年が、やがて姿の見えぬ吸血鬼と闘う怪奇映画の古典。ドライヤーが自分自身のプロダクションを立ち上げて撮影した初のサウンド映画で、極度におさえられた台詞や、名手ルドルフ・マテの撮影による夢とも現実ともつかないぼんやりした映像が恐怖を際立たせている。
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『狂へる悪魔(Dr. Jekyll and Mr. Hyde)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:ジョン・S・ロバートソン
出演:ジョン・バリモア、ブランドン・ハースト、マーサ・マンスフィールド、チャールズ・レイン、ニタ・ナルディ
何度も映画化されている「ジキル博士とハイド氏」の中でも傑作の呼び声高い一本。効果音や特撮がない時代、演技と演出によって恐怖を増幅させる迫力は、後の作品を寄せ付けない。主役のジョン・バリモアは当時“世界一の横顔”と言われた二枚目で、それが醜怪なハイド氏に変身した時の壮絶な演技は今も語り草である。
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『寵姫ズムルン(Zumurun)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:エルンスト・ルビッチ
出演:ポーラ・ネグリ、イェニー・ハッセルクヴィスト、エルンスト・ルビッチ、ハリー・リートケ
9世紀バグダッド。老太守の寵愛を一身に受けるズムルンは若い商人ヌル・アル・ディンと恋仲に。太守の注意を逸らすため、ズムルンは新たな寵姫として旅芸人一座の踊り子・ヤナイカを招くが、先に太守の息子が彼女に熱をあげ、さらにヤナイカはヌル・アル・ディンを気に入って…。スター女優のポーラ・ネグリを迎えてルビッチが送るロマンチック・コメディ。アメリカでも大受けしたルビッチのドイツ時代の監督作にして、最後の出演作でもある。
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『カリガリ博士(Das Cabinet des Dr.Caligari)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:ロベルト・ヴィーネ
出演:コンラート・ファイト/ヴェルナー・クラウス/リル・ダゴファー
北ドイツの田舎町に、眠り男を使って予言をするという怪しい演し物がやって来る。眠り男を操る精神科医・カリガリ博士は、村人たちに次々と死の予言をし…。白と黒の強いコントラストの中で無秩序に繰り広げられる狂気の世界は圧巻。ドイツ表現主義を代表するホラー作品。大戦の間で揺れ動く、ドイツの邪悪で陰惨な空気がスクリーンに蘇る!
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『ロイドのずるい若様 (His Royal Slyness)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:ハル・ローチ
出演:ハロルド・ロイド、ミルドレッド・デイヴィス、ガス・レオナルド
ロイドは平凡な本のセールスマン。それが渡米中の某国の王子に瓜二つだったことから、彼の身代わりとして王国に帰ることに。首尾よく王子の婚約者の心を捕えたロイドだったが、そのころ国民たちは革命の準備を進めており…。ちなみに、ロイドそっくりの王子様はロイドの実の兄が演じており、二人をスクリーンで見るだけで楽しい!
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『キートンのマイホーム(One Week)』
- 上映スケジュール
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公開:1920年
監督:バスター・キートン、エドワード・F・クライン
出演:バスター・キートン、シビル・シーリー、ジョー・ロバーツ
新婚ホヤホヤのキートンは妻に約束した新居を建てようと“組立式住宅”を購入。ところが妻に横恋慕する男が建材の番号を書きかえたことから、とんでもない事態が…。ピアノの下敷きになり、家を何十回転も回し、跳んで落ちてと身体を張った命がけのギャグ満載。公開当時、「喜劇界における最大の出来事」と絶賛された最高に楽しい一作!
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『極楽交通渋滞(Two Tars)』
- 上映スケジュール
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公開:1928年
監督:ジェームズ・パロット
出演:スタン・ローレル、オリヴァー・ハーディ、エドガー・ケネディ
ローレル演じる少尉とその部下(ハーディ)が渋滞に巻き込まれ、周囲の車と喧嘩になって凄まじい車の壊し合いになってしまう。さらに妻たちも登場してインクの掛け合いに。そこへやってきた警官についに逮捕された二人組みだったが…。誰も止めに入らぬまま諍いがエスカレートするというお得意のパターンだが、そのアナーキーさは素晴らしい。
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『チャップリンの衝突 (The Fatal Mallet)』
- 上映スケジュール
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公開:1914年
監督:マック・セネット
出演:チャールズ・チャップリン、マック・セネット、マック・スウィイン、メイベル・ノーマンド
チャーリーとセネットはライバル同士。おたがいにメーベルに求婚するが…。1人の女性をめぐって男たちが繰り広げるドタバタ喜劇。監督のマック・セネットも登場する。
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『海底王キートン(The Navigator)』
- 上映スケジュール
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公開:1924年
監督:バスター・キートン、ドナルド・クリスプ
出演:バスター・キートン、キャスリン・マクガイア、フレデリック・ブルーム、ノーブル・ジョンソン
大富豪のドラ息子キートン。片思いの相手と同じ船に乗り合わせるが、何とその船が漂流、南海の孤島に流れ着く。船は沈没寸前、そして島で待ち受けていたのは…。キートンは廃棄処分が決まった大型客船を買いとり、船を利用したギャグを詰め込んだストーリーを考えたという。史上初めての本格的な水中撮影が行われた作品としても有名。キートンの作品の中で最も興行成績が良かったというスラップスティックの傑作!
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『キートンの探偵学入門(Sherlock, Jr.)』
- 上映スケジュール
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公開:1924年
監督:バスター・キートン
出演:バスター・キートン、キャサリン・マクガイア、ジョー・キートン、ワード・クレーン、エルウィン・コネリー、ジョン・ボルドー、フォード・ウエスト
映画館で映写技師として働くキートンは、恋人の前で失態を演じて意気消沈。ついつい上映中に居眠りしてしまうが、その間にキートンの分身が上映中の映画の世界に入り込み、名探偵シャーロックJr.となって恋敵である泥棒を相手に大活躍する。スクリーンを行ったり来たりする観客、映画のようにはうまく行かない恋…。メタテクストな傑作!
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『小麦の買占め(A Corner in Wheat )』
- 上映スケジュール
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公開:1909年
監督:D.W.グリフィス
出演:フランク・パウエル、グレイス・ヘンダーソン、ジェームズ・カークウッド
マーケットを牛耳る強欲な「小麦王」は、小麦を買占めて価格を高騰させ大もうけを企む。一方、値段が倍になったパンを求めて貧しい人々は長い行列を作り…。何があっても小麦を作り続ける貧しい農民と、利益を求め続ける強欲な資本家という2者の姿を皮肉を交えて描く。
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『人里離れた屋敷(Lonely Villa))』
- 上映スケジュール
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公開:1909年
監督:D.W.グリフィス
出演:デヴィッド・マイルズ、マリオン・レナード
人里離れた屋敷に暮らすカリソン家を3人組みの強盗団が狙っている。彼らは父親を偽の手紙でおびき出し、その間に家に押し入ろうとするが、それに気づいた家族たちは書斎に立てこもる。一方、外出先で騙されたことに気づいた父親は…。
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『暗い海原に浮かぶ白い線(Lines of White on a Sullen Sea)』
- 上映スケジュール
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公開:1909年
監督:D.W.グリフィス
出演:リンダ・アーヴィドソン、ジョージ・ニコルズ、ジェイムズ・カークウッド、ケイト・ブルース
エミリーと気まぐれでと結婚の約束をした船乗りのビルだったが、次の港で別の女性と出会い結婚してしまう。そのことを知らないエミリーは、6年間も彼を待ち続ける。家族を連れて町に戻ってきた船乗りは、彼がかつて婚約した女性が不知の病に罹っていることを知らされ…。
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『不変の海(The Unchanging Sea)』
- 上映スケジュール
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公開:1910年
監督:D.W.グリフィス
出演:リンダ・アーヴィドソン、アーサー・ジョンソン、グラディス・イーガン、メアリー・ピックフォード
舞台は小さな漁村。漁に出たまま戻らない夫をひたすら待ち焦がれる妻の物語。そのとき妊娠していた妻は、産んだ娘が成長し結婚して村を出ていってもなお夫を待ち続ける。一方の夫は、漂着した先で記憶喪失になっており…。成長した娘の役でメアリー・ピックフォードが出演している。
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『女の叫び(The Lonedale Operator)』
- 上映スケジュール
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公開:1911年
監督:D.W.グリフィス
出演:ブランチ・スウィート、ジョージ・ニコルズ、フランシス・J・グランドン、チャールズ・ウエスト
病気の父親に代わって、西部の小さなローンデイル駅で電信作業をする娘。採掘会社の給料を運んできた汽車から現金を受け取った彼女は、怪しい2人組に狙われ電信室に立てこもる。助けを求める電信を打つ彼女の運命は?!
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『キートンのカレッジ・ライフ(College)』
- 上映スケジュール
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公開:1927年
監督:ジェームズ・W・ホートン
出演:バスター・キートン、アン・コーンウォール、ハロルド・グッドウィン、フローラ・ブランレイ
本の虫の大学生・キートンはスポーツがまるでだめ。それが原因でメリーに愛想をつかされたキートンは、彼女の心を射止めようと運動部をかけ持ちするのだが…。『キートン将軍』の興行的失敗によって監督を降ろされたキートン本人は作品の出来に不満だったようだが、運動音痴の役のキートンが見せる驚異的な身体能力に圧倒される。
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『猫とカナリア(The Cat and the Canary)』
- 上映スケジュール
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公開:1927年
監督:パウル・レニ
出演:ローラ・ラ・プラント、クレイトン・ヘイル、フォレスト・スタンレー、タリー・マーシャル
ドイツ表現主義映画で有名なパウル・レニのハリウッド初監督作。狂死した大富豪の遺言状が20年後に開封されるが、近親たちを差し置いて遺産を相続したのは遠縁の若い女性・アナベルだった。外庭でうろつく危険な精神病患者のために屋敷に閉じ込められる人々。そんな中、アナベルの周りで次々と奇怪な事件が起こり…。影やシルエット、歪みなどを効果的に用いたカメラワークと美術セットが素晴らしい、怪奇ミステリーの名作。
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『二人の臆病者(Les Deux Timides)』
- 上映スケジュール
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公開:1929年
監督:ルネ・クレール
出演:ピエール・バチェフ、ジム・ジェラルド、ヴェラ・フローリー、モーリス・ド・フェロディ、イヴェット・アンドレヨール
気が弱くシャイな弁護士・フレミッサンは、妻を虐待した男の弁護をするも力及ばず敗訴してしまう。2年後、やもめとなったその暴力男が出所してきて、こともあろうにフレミッサンが密かに思いを寄せるセシルの父親に、彼女と結婚させるよう強引に迫るとは!? 何も行動に移せない2人の小心者(フレミッサンと父)に挟まれた可哀想なセシルの運命は…?ルネ・クレール最後のサイレント作品。
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