近日上映予定
若松孝二大レトロスペクティブ
2008/03/15 ~ 2008/04/04
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の劇場公開を記念して、若松プロダクション時代の同監督の作品を、レア物を含めて一挙公開いたします!
上映予定作品一覧(全21本)
『処女ゲバゲバ』
『鉛の墓標』
『壁の中の秘事』
『続日本暴行暗黒史 暴虐魔』
『性の放浪』
『犯された白衣』
『ゆけゆけニ度目の処女』
『裸の銃弾』
『狂走情死考』
『現代好色伝/テロルの季節』
『性輪廻/死にたい女』
『新宿マッド』
『日本暴行暗黒史 怨獣』
『性賊 セックスジャック』
『秘花』
『性家族』
『天使の恍惚』
『赤軍-PFLP・世界戦争宣言』
『裏切りの季節』
『噴出祈願 15歳の売春婦』
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『胎児が密猟する時』
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上映スケジュール
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公開:1966年
監督:若松孝二
出演:山谷初男、志魔みはる
ある男がある女を監禁し調教しようとするが、最後には復讐を遂げられ、無惨に殺害されていく。ひとつの部屋、ひとりの男、ひとりの女、ひとつの寝台で繰り広げられるサドマゾ的な観念世界を突き詰めた足立脚本によって、類い稀なる密室映画の大傑作が生み出された。
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『処女ゲバゲバ』
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上映スケジュール
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公開:1968年
監督:若松孝二
出演:谷川俊之、芦川絵理、林美樹、大和屋竺、木俣堯喬
処刑のために連行されてきた男が、ボスの奇妙な死の儀式に従う振りをしながら、逆に一味を皆殺しにしていく。御殿場の荒野を密室に見立てるという大和屋脚本の傑作「ガセネタの荒野」のあまりに見事な映画化であり、公開タイトルは大島渚によって命名された。
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『鉛の墓標』
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上映スケジュール
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公開:1965年
監督:若松孝二
出演:野上正義、田代かほる、築地容子、赤尾関三蔵、寺島幹夫
のしあがるためならば自らの愛する人を殺すことも厭わない一人のチンピラが、最後には同じ論理によって、その座を追われていく。当時話題となった激しい暴行シーンもさることながら、全体を貫くハードボイルドタッチの優れた演出が初期作品の実力の高さを示している。
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『壁の中の秘事』
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上映スケジュール
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公開:1965年
監督:若松孝二
出演:藤野博子、吉沢京夫、安川洋一、寺島幹夫
予備校生の青年が、団地という閉塞した空間で狂気を帯び始め、家族や、原爆の後遺症を持つ昔の恋人と密会を重ねる向かいの人妻に怒りを爆発させていく・・・。ベルリン国際映画祭への正式出品によって、日本映画業界から国辱映画呼ばわりされたことはあまりに有名。
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『続日本暴行暗黒史 暴虐魔』
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上映スケジュール
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公開:1967年
監督:若松孝二
出演:山下治、林美樹
小平義雄事件に材を得て、その類い稀な人物像を通して、戦中、戦後の問題に迫ろうとした山下治の脚本、主演による異色作。この作品に多くの女優が必要となったため、それをいかした二本撮りが行われ、『犯された白衣』が生み出されることともなった。
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『性の放浪』
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上映スケジュール
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公開:1967年
監督:若松孝二
出演:山谷初男、水城リカ、新久美子、沖島勲
気がつけば見知らぬ海辺の町に辿り着いていたサラリーマンの男が、家庭や会社といったしがらみを忘れ、気ままに放浪の旅を続けていく。全編を覆う過剰なまでのブラックユーモアは沖島脚本によるものだが、最後の上野駅のシーンで監督役として登場する姿は必見。
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『犯された白衣』
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上映スケジュール
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公開:1967年
監督:若松孝二
出演:唐十郎、林美樹、小柳冷子、木戸協萬子
海辺に佇む美少年は、看護士寮に誘われついて行くが、突然持っていた拳銃を発射し、次々と女性達をなぶり殺しにしていく。密室での唐十郎の即興的な演技をいかすために長廻しを多用し、映画と演劇という異なったジャンル間での越境的な表現の可能性を提示した。
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『ゆけゆけニ度目の処女』
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上映スケジュール
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公開:1969年
監督:若松孝二
出演:小桜ミミ、オバケ、秋山未痴汚(道男)
マンションの屋上で輪姦された少女に、住民の少年が好意を寄せ、フーテン達を皆殺しにしたのち、夜明けに自らの身を投げ出す。都市の屋上という開かれた空間を逆説的に密室と捉えた新たなる実験的アプローチは、のちに展開されていく「風景論」の到来を予告した。
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『裸の銃弾』
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上映スケジュール
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公開:1969年
監督:若松孝二
出演:吉沢健、林美樹、芦川絵里、真鍋由紀子、みの海広美、谷川俊之、木俣尭喬、芦澤正、司四郎、城宏、港雄一、暁丈司
組を抜けようして指を詰められたチンピラが、No.1の殺し屋となってボスへの復讐を果たしていく。自らの監督作『荒野のダッチワイフ』、『毛の生えた拳銃』、鈴木清順『殺しの烙印』に連なる大和屋竺の殺し屋シリーズながら、長らく幻の一作とされていた。
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『狂走情死考』
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上映スケジュール
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公開:1969年
監督:若松孝二
出演:吉沢健,武藤洋子,山谷初男,佐藤重臣,戸浦六宏
全共闘活動家の弟と彼を助けようと警察官の夫を誤って撃ち殺してしまった義姉が、北へ北へと奇妙な愛の逃避行を続ける。大島渚の同じくロードムービーである『少年』の撮影と伴走しながら、激しい吹雪のなかを二人が突き進んでいく風景は、あまりに圧倒的だ。
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『現代好色伝/テロルの季節』
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上映スケジュール
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公開:1969年
監督:若松孝二
出演:吉沢健、江島裕子、佐原知美、神田満、今泉洋
活動家の男は二人の恋人との性生活を謳歌し、監視を続ける公安警察を油断させ、時の首相の訪米を阻止すべくダイナマイトを手に単身で羽田空港へと向かう。大菩薩峠の弾圧によって頓挫した赤軍派の作戦は、この映画のなかに、今なお受け継がれているのだ。
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『性輪廻/死にたい女』
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上映スケジュール
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公開:1970年
監督:若松孝二
出演:島絵梨子、矢島宏、島たけし、香取環
死に損なった二組の男女が、偶然雪に囲まれた温泉旅館で再会し、そこで四角関係を織り成す。心中劇を通し、生=性と死を簒奪する国家主義的、ファシズム的論理を浮かび上がらせることで、自衛隊決起を促して自害した三島由紀夫に対する批判的応答を試みた。
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『新宿マッド』
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上映スケジュール
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公開:1970年
監督:若松孝二
出演:谷川俊之、江島裕子、寺島幹夫
アングラ芝居のメンバーだった息子が内ゲバで殺され、郵便局員の父親が復讐のために田舎から上京する。時代の変化に伴なう資本の要請によってアンダーグラウンド・カルチャーが表層化し、政治の季節も終息していくなかで、「新宿」という街を凝視し、その現在を批評的に描きあげた。
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『日本暴行暗黒史 怨獣』
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上映スケジュール
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公開:1970年
監督:若松孝二
出演:辰巳典子、島絵梨子、黒瀬マヤ、有沢真佐美、藤ひろ子、津崎公平、神原明彦、木南清、加東啓介、金田健一郎、野上正義
『異常者の血』『暴虐魔』『復讐鬼』につづく『日本暴行暗黒史』シリーズの四作目。戦前から戦後に至る象徴的な連続殺人事件の奥深い闇を描くことで、隠されたもう一つの歴史を浮かび上がらせ、日本という国家の政治的、社会的問題を告発している。
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『性賊 セックスジャック』
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上映スケジュール
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公開:1970年
監督:若松孝二
出演:秋山未知汚(道男)、笹原茂朱、加賀美妙子、小水一男
指名手配された活動家たちを匿っている工場労働者の青年が、「薔薇色の連帯」を繰り返す彼らの前ではノンポリを装いながら、裏で黙々と過激な直接行動を続けていく。松田政男が指摘しているように、首相暗殺の後に残されているのは「天皇」という存在のみだ。
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『秘花』
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上映スケジュール
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公開:1971年
監督:若松孝二
出演:吉沢健、横山リエ、立原流海、矢島宏、伊井地倉司、脳丸目裸、真崎剣、足立正生
心中に失敗し生き残った女と、死を覚悟して遠くの町までやってきた若い男女が、廃船の横たわる海辺で出会う。全共闘以後の挫折、空虚、倦怠感を見事にフィルムへと定着させ、足立正生『15歳の売春婦』とともに、70年代的映画の可能性を切り開いた。
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『性家族』
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上映スケジュール
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公開:1971年
監督:若松孝二
出演:香取環、林美樹、武藤洋子、宮下順子、市村譲二、矢島宏、島たけし、今泉洋
圧倒的な権力を持った家長によって支配されるある一族が、末息子の反乱によって内部崩壊していく。日本の戦争責任とは何かを追求した大島渚『儀式』のパロディーとも言われるが、性と暴力による一族=世界の支配構造を寓話ではなく直裁に描き上げている。
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『天使の恍惚』
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上映スケジュール
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公開:1972年
監督:若松孝二
出演:吉沢健、横山リエ
東京総攻撃を計画する革命軍のメンバーが、米軍基地襲撃を皮切りに、無差別爆破による都市ゲリラ戦を展開していく大問題作。公開直前に劇場近くの交番が実際に爆破されるなどしたため、爆弾テロを助長する映画だとして上映反対運動が巻き起こった
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『赤軍-PFLP・世界戦争宣言』
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上映スケジュール
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公開:1971年
監督:若松孝二
カンヌ映画祭への帰途でベイルートへ向かった若松と足立が、PFLP、赤軍と共闘し、パレスチナゲリラの「日常」を写した世界革命のためのニュースフィルム=プロパガンダ。日本における運動映画の金字塔と呼ばれ、赤バス上映隊による全国上映などが展開されていった。
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『裏切りの季節』
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上映スケジュール
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公開:1966年
監督:大和屋竺
出演:立川雄三、谷口朱里、山谷初男、寺島幹夫、曽根成光、佐藤重臣
『愛欲の罠』のリヴァイヴァル上映の記憶も新しい大和屋竺の監督デビュー作。ボルネオ、シンガポールを放浪し、帰国後、若松孝二プロデュースにより実現した企画。ベトナム帰りの報道カメラマンを主人公にした、戦場で死んだ友人が最後に撮ったフィルムを巡るミステリー。大和屋竺の耽美的なイメージが全編を貫く。
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『噴出祈願 15歳の売春婦』
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上映スケジュール
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公開:1966年
監督:足立正生
出演:佐々木天、斉藤博、マキコ・キム、青木幽児、野田茂徳
足立正生が、赤軍に参加するためにパレスチナに赴く以前に撮った最後の劇映画。高校生男女4人組が、教師とのセックスで感じたという保子をルール違反だと非難する。その原因を実証しようと仲間同士での性行為、売春などを試みるが…。
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