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近日上映予定

  • 生き続ける清水宏

  • 2026/02/21 ~ 2026/03/20

清水宏(1903-1966)
21歳で松竹の監督となり、戦後は引き取った戦災孤児たちと独立プロダクション「蜂の巣映画部」を設立。その後は新東宝・東宝・大映に招かれ、生涯164本の作品を撮った。素人の起用やロケーション撮影に果敢に挑み、日本のネオリアリズモというべき作風を確立。
1990年代半ばから再評価が始まり、独特の移動撮影と天衣無縫な演出で称賛され、溝口健二をして「僕や小津は努力の人だが、清水宏は天才である」と言わしめた。
旅と放浪への偏愛、子供、女性、障害者といった少数者・弱者・アウトサイダーへの温かい眼差しもまた清水の特徴である。その作風は詩情にあふれ、ロードムービーやドキュメンタリー的要素も加わり、いつも映画の現在地を指し示している。

▼特別上映
『家庭日記』、『子供の四季 春夏』、『子供の四季 秋冬』、『大佛さまと子供たち』、
2本立て『明日は日本晴れ』『奈良には古き仏たち』
料金:1300円均一(ポイント鑑賞不可) 協力:国立映画アーカイブ 

▼3/20(金) 特別企画

①朗読劇「今は昔、栄養映画館」14:30~
*上演時間 約70分を予定

主演:柄本明、西本竜樹

作:竹内銃一郎
舞台監督:鹿野祥平 照明・音響:吉橋航也 
宣伝写真:柴田鷹雄 宣伝デザイン:大石理紗子
制作:松沢真祐美 鈴木寛奈
協力:井上淳一 (株)ノックアウト
主催・制作:劇団東京乾電池

②ドキュメンタリー 『今は昔、栄養映画館の旅』16:00~
※10分間の舞台挨拶を予定しています

出演:柄本明 西本竜樹 吉橋航也 鹿野祥平
柴田鷹雄 松沢真祐美 鈴木寛奈

制作:(株)ノックアウト/2025年/120分/カラー/デジタル
企画:荒井晴彦
プロデューサー:小林勝彦 井上淳一
配給・宣伝:マジックアワー
監督・撮影・編集:竹田正明
音楽:外川智子

①朗読劇と②ドキュメンタリー映画をセットの鑑賞チケット5,000円(税込)
※前売り券の販売を予定しています

  • 上映予定作品一覧(全28本)

信子
暁の合唱
もぐら横丁
しいのみ学園
踊子
風の中の子供
按摩と女
サヨンの鐘
母情
何故彼女等はそうなったか
母のおもかげ
有りがたうさん
花形選手

桃の花の咲く下で
霧の音
母の旅路
みかへりの塔
蜂の巣の子供たち
小原庄助さん
その後の蜂の巣の子供たち
次郎物語
家庭日記
子供の四季 春夏の巻
子供の四季 秋冬の巻
明日は日本晴れ
奈良には古き仏たち
大佛さまと子供たち
  • 『信子(91分/35mm)』

  • 信子(91分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1940年
    監督:清水宏
    出演:高峰三枝子、三浦光子、岡村文子、森川まさみ、高松栄子、大塚君代、松原操、忍節子
    地方出身の体育教師・信子は、赴任早々校長室に呼び出されて訛りを注意され、生徒からもバカにされる。中でも札付きの問題児・頼子は数々の悪戯を仕掛けてきて…。堅苦しい風習が残る女学校を舞台に、陰湿な学園生活を打破しようと奮闘する体育教師を高峰三枝子が演じている。
    ©1940松竹株式会社

  • 『暁の合唱(101分/16mm)』

  • 暁の合唱(101分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1941年
    監督:清水宏
    出演:木暮実千代、佐分利信、坂本武、吉川満子、沖田儀一、川崎弘子、近衛敏明、日守新一
    家族のため進学を諦めてバスの運転手になろうと決めた朋子。だが、会社の都合で車掌になることに…。むっつり運転手(佐分利)と朋子(木暮)のやりとりが楽しく、当時の田舎の風景や人情も素晴らしい。当時では珍しい職業婦人を描いた革新的作品。
    ©1941松竹株式会社

  • 『もぐら横丁(93分/デジタル)』

  • もぐら横丁(93分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1953年
    監督:清水宏
    出演:佐野周二、島崎雪子、堀越節子、片桐余四郎、千秋実、森繁久彌、日守新一、笠智衆、宇野重吉、増田順二、若山セツ子、天知茂、杉寛、磯野秋雄、田中春男、花岡菊子、児玉一郎、岡龍三
    尾崎一雄の修業時代を描いた原作を元に、「もぐら横丁」と呼ばれる長屋で暮らす作家と新妻の貧しくも愉しい生活を描く。当時の清水にとっては珍しいセット撮影、尾崎士郎、壇一雄、丹羽文雄など文豪たちの特別出演も見どころ。
    ©国際放映

  • 『しいのみ学園(100分/デジタル)』

  • しいのみ学園(100分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    監督:清水宏
    出演:香川京子、島崎雪子、河原崎健三、宇野重吉、花井蘭子、岩下亮、龍崎一郎、伊達信、大森義夫、大町文夫
    小児マヒの長男が学校でいじめられ登校拒否に。そんな時、次男も同じ病にかかる。悩んだ大学教授の山本と妻は、小児マヒ児のため「しいのみ学園」を創立し…。勝手な大人もいる中で、体が不自由な子どもたちが助け合い励まし合う姿に、清水宏の弱き者への愛情が溢れだす。
    ©国際放映

  • 『踊子(96分/デジタル)』

  • 踊子(96分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1957年
    監督:清水宏
    出演:淡島千景、京マチ子、船越英二、田中春男、藤田佳子、穂高のり子、町田博子、楠よし子、酒井三郎、平井岐代子、阿井美千子、藍三千子、香住佐代子、新宮信子、半谷光子、西川紀久子、坪井美知子、明石百合子、千歳恵美、桜井喜美子、真杉美智子、白井玲子、花村泰子、津村雅弘、伊達正
    浅草レビューの踊子と楽士夫婦の元に、踊子の妹が転がり込む。やがて妹は出産、姉は旦那の子かもしれない赤ん坊を育て…。男たちを次々篭絡する小悪魔の妹役に京マチ子、姉夫婦に淡島千景と船越英二と、豪華スター共演による風俗劇。
    ©KADOKAWA1957

  • 『風の中の子供(86分/35mm)』

  • 風の中の子供(86分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1937年
    監督:清水宏
    出演:河村黎吉、吉川満子、葉山正雄、爆弾小僧、坂本武、岡村文子、アメリカ小僧、笠智衆
    父が無実の罪で警察に逮捕され、善太と三平の兄弟は離れて暮らすことに…。辛い現実に耐える子どものいじらしさ純粋さに、かつて子供だった人すべてが涙せずにはいられないはず。木登り・チャンバラ・川遊びと、夢中で遊ぶ子供たちの描写も素晴らしい、清水宏初期の名作。
    ©1937松竹株式会社

  • 『按摩と女(66分/35mm)』

  • 按摩と女(66分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1938年
    監督:清水宏
    出演:高峰三枝子、徳大寺伸、日守新一、爆弾小僧、佐分利信、坂本武、二木連、春日英子
    山の温泉にやってきた按摩の徳市と福市。東京から来たいわくありげな女に呼ばれた徳市は…。抒情溢れる山間の風景、按摩たちのユーモラスな会話、湯治場に集まる人々の人間模様、そして美しい東京の女への淡い恋心。一時間の中に全てを詰め込んだ、夢のような傑作。
    ©1938松竹株式会社

  • 『サヨンの鐘(74分/16mm )』

  • サヨンの鐘(74分/16mm ) 上映スケジュール
  • 公開:1943年
    監督:清水宏
    出演:李香蘭、近衛敏明、大山健二、若水絹子、島崎溌、中川健三、三村秀子、水原弘志
    舞台は日本占領下の台湾。山岳民族の美しい娘・サヨンは、恋人が日本留学から帰ってくるのを心待ちにしていたが…。松竹=台湾総督府=満州映画協会によって作られた戦時プロパガンダ映画だが、そこは清水宏、サヨンと村の子供たちの生活の大らかな描写が楽しめる一篇となった。
    ©1943松竹株式会社

  • 『母情(83分/デジタル)』

  • 母情(83分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1950年
    監督:清水宏
    出演:清川虹子、徳川夢声、黒川弥太郎、坪内美子、宮川玲子、山田五十鈴、古川緑波、飯田蝶子、浦辺粂子
    人生をやり直そうとする母親が、父親の違う三人の子供を預かってもらうため親類たちを訪ねる母子ロードムービー。勝手な大人の事情に翻弄される子供たちの不安と、それでも母を慕ういじらしさに涙せずにはいられない。
    ©国際放映

  • 『何故彼女等はそうなったか(81分/デジタル)』

  • 何故彼女等はそうなったか(81分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    監督:清水宏
    出演:香川京子、高橋豊子、池内淳子、三重明子、三ツ矢歌子、井波静子、藤木の実、高橋まゆみ
    更生施設に入れられた非行少女たち。愛情を注ぐ女教師の努力も空しく、出所した彼女等への世間の偏見と無理解は激しく…。恵まれない生い立ちの少女たちの過酷な運命が容赦なく描かれるほど、香川京子演じる教師のひたむきさ純粋さが際立つ。
    ©国際放映

  • 『母のおもかげ(89分/35mm)』

  • 母のおもかげ(89分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    監督:清水宏
    出演:根上淳、毛利充宏、淡島千景、安本幸代、見明凡太朗、村田知栄子、南左斗子、清川玉枝
    道夫の父が再婚し、新しい母と妹がやってくるが…。優しい継母を慕う気持ちと、死んだ母の思い出との間で引き裂かれ、素直になれない少年・道夫の思いを繊細に描き出した、清水宏最後の劇場映画。
    ©KADOKAWA1959

  • 『有りがたうさん(76分/35mm)』

  • 有りがたうさん(76分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1936年
    監督:清水宏
    出演:上原謙、石山隆嗣、仲英之助、桑野通子、築地まゆみ、二葉かほる、河村黎吉、忍節子
    “有りがたうさん”と呼ばれる運転手のバスに乗り込んだ乗客たちの人生模様を、目的地に到着するまでの車中という限られた空間と時間の中で描いた傑作ロードムービー。実際にバスを運転した上原謙の主演デビュー作であり、当時画期的だった全編ロケ撮影による伊豆の風景が美しい。
    ©1936松竹株式会社

  • 『花形選手(64分/16mm)』

  • 花形選手(64分/16mm) 上映スケジュール
  • 公開:1937年
    監督:清水宏
    出演:佐野周二、日守新一、近衛敏明、笠智衆、大山健二、坪内美子、爆弾小僧、長船フジヨ
    大学陸上部の選手たちが軍事教練の行軍演習に出かけるが…。村の子どもたちや花形選手に群がる娘たちを引き連れて選手たちが田舎道を走り抜ける情景は、戦時中とは思えない高揚感。横移動を用いたロケーション撮影も見事な、清水ならではの楽しさに満ちた作品。
    ©1937松竹株式会社

  • 『簪(70分/35mm)』

  • 簪(70分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1941年
    監督:清水宏
    出演:田中絹代、川崎弘子、斎藤達雄、笠智衆、日守新一、三村秀子、河原侃二、横山準、坂本武
    夏の温泉場。東京からやってきた女が風呂場に落とした簪を踏んで、帰還兵が足を負傷し…。簪をきっかけに起こる滞在客の人間模様を綴った珠玉の一篇。訳ありの女に扮した田中絹代の美しさと儚さが忘れがたい。
    ©1941松竹株式会社

  • 『桃の花の咲く下で(74分/デジタル)』

  • 桃の花の咲く下で(74分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1951年
    監督:清水宏、岸松雄
    出演:笠置シヅ子、大山健一、日守新一、鳥羽陽之助、尾上桃華、北澤彪、花井蘭子、柳家金語楼、花岡菊子、堀越節子、清川玉枝
    父親の家庭で暮らす実の子・明が足を怪我したため、温泉での療養に付き添うことになった阿彌子。やがて怪我も治り、別れの時がきて…。ブギの女王・笠置シヅ子が芝居屋の阿彌子を好演。笠置の素晴らしい歌が全編を貫く、明るくも切ない母もの。
    ©国際放映

  • 『霧の音(84分/デジタル)』

  • 霧の音(84分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    監督:清水宏
    出演:上原謙、木暮実千代、川崎敬三、藤田佳子、江島みどり、浜世津子、浪花千栄子、坂本武、見明凡太朗、浦辺粂子、柳永二郎、万代峯子、上田寛、石原須磨男、丸山修、横山文彦、三浦志郎、長谷川茂、大崎四郎、遠山泰裕、清水紘治、仲上小夜子、滝のぼる、戸村昌子、種井信子、須山礼子、里中位子
    かつて信州の山小屋で研究生活を送った大学教師の大沼と助手のつる子。二人の十二年に渡るすれ違いを描くメロドラマ。三年毎の同日という限られた時間と、山小屋周辺という限られた空間。そこで繰り返されるすれ違いを精緻に作り込んだ清水の素晴らしい演出力に酔う。
    ©KADOKAWA1956

  • 『母の旅路(92分/35mm)』

  • 母の旅路(92分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    監督:清水宏
    出演:三益愛子、佐野周二、仁木多鶴子、藤間紫、金田一敦子、鈴木義広、柴田吾郎、伊沢一郎
    サーカス団のスター・京子と座長の夫・晋吾は、娘の進学のためにドサ回りを辞めて東京に戻るが…。母として、一人の女として生きることの苦悩を描いた三益愛子の母もの三十本記念作品。空中ブランコのシーンも見事。
    ©KADOKAWA1958

  • 『みかへりの塔(111分/白黒/16ミリ)』

  • みかへりの塔(111分/白黒/16ミリ) 上映スケジュール
  • 公開:1941年
    監督:清水宏
    出演:奈良真養、笠智衆、大山健二、近衛敏明、西村青児、河原侃二、仲英之助、長尾寛
    問題児が共同生活する教育施設。悪さや脱走する子供たちと悩む先生たち。そんな時、裏山の池から水を引く工事の話が持ち上がり…。2キロの水路を学園全体で掘り進む様子が俯瞰でとらえられ、やがて来るラストにみかへりの塔の鐘が響き渡る。自然の中で生き生きと動き回る子供たちの姿が素晴らしい。
    ©1941松竹株式会社

  • 『蜂の巣の子供たち(84分/35mm)』

  • 蜂の巣の子供たち(84分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1948年
    監督:清水宏
    出演:島村修作、夏木雅子、御庄正一、伊本紀洋史、多島元、矢口渡、植谷森太郎、久保田晋一郎
    復員兵が、戦争孤児たちを連れて自分が育った孤児院を目指す。戦争で傷ついた者たちの旅は、温かいユーモアと溢れる詩情を織り込みながら続き…。清水が引き取った戦災孤児など全員素人の出演者の自然な演技、オールロケによる撮影が素晴らしい傑作ロードムービー。

  • 『小原庄助さん(91分/デジタル)』

  • 小原庄助さん(91分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1949年
    監督:清水宏
    出演:大河内伝次郎、風見章子、宮川玲子、清川虹子、飯田蝶子、田中春男、鳥羽陽之助
    お人よしの旧家の跡継ぎ・左平太は、村人の頼み事を唯々諾々と受け入れ…。民謡「小原庄助さん」さながら身上潰した左平太の姿に、変わりゆく時代の境目と消えゆく地主階級が重なる。泥棒にまで振る舞う酒、一人で帰ってくるロバ…。ユーモアとペーソスと完璧な構図とカメラワーク。相米もベストに挙げる傑作
    ©国際放映

  • 『その後の蜂の巣の子供たち(85分/デジタル)』

  • その後の蜂の巣の子供たち(85分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1951年
    監督:清水宏
    出演:岩本豊、久保田晋一郎、三原弘之、千葉義勝、中村貞雄、川西清、硲由夫、平良喜代志
    『蜂の巣の子供たち』に出演した孤児たちの日常をドキュメンタリータッチで描く。前作が話題となったことから雑誌記者や女学生が押しかけたり、新入りが騒ぎを起こしたりと、子供たちも大忙し。貧しさにめげず逞しく生きる戦災孤児たちの姿が生き生きと映しだされる。
    ©国際放映

  • 『次郎物語(98分/デジタル)』

  • 次郎物語(98分/デジタル) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    監督:清水宏
    出演:木暮実千代、望月優子、花井蘭子、竜崎一郎、池内淳子、中山昭二、大沢幸浩、賀原夏子
    預けられていた乳母の元を離れ生家に戻ることになった次郎。しかし旧弊な家風になじめず…。乳母を慕い優しい継母にも素直になれない次郎の心理を丁寧に追う。みずみずしい田園風景、田舎の旧家のたたずまいも物語に奥行きを与えている。
    ©国際放映

  • 『家庭日記(100分/35mm)』

  • 家庭日記(100分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1938年
    監督:清水宏
    出演:佐分利信、高杉早苗、上原謙、桑野通子、三宅邦子、三浦光子、トーチカ小僧、藤野秀夫、吉川満子、大山健二、水島亮太郎、坂本武、高松栄子、二葉かほる
    親友同士の佐分利と上原。恋人(三宅)を捨てお嬢様(高杉)と結婚した佐分利は、善人ぶって女給の桑野と駆け落ちした上原に干渉するが…。二組の夫婦に元カノや実家が絡んで展開する女性映画の傑作。世間体だけの男性陣に対し、桑野も高杉も三宅も立場は違えどカッコよく生きている。横移動や切り返しズームインなど自由自在なカメラも凄い。
    ©1938松竹株式会社

  • 『子供の四季 春夏の巻(70分/35mm)』

  • 子供の四季 春夏の巻(70分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1939年
    監督:清水宏
    出演:河村黎吉、吉川満子、葉山正雄、爆弾小僧、坂本武、岡村文子、西村青児、若水絹子、日守新一
    『風の中の子供』の続編。それでなくとも苦しい経営のなか病気になった父は、悪辣な金貸しから借金するが…。大人の事情はさておき、子供らしく遊ぶ善太と三平。二人の姿を、つくつく法師やひぐらしの鳴き声が響く大自然のショットを背景に描く。検閲により最終リールが欠落している。
    ©1939松竹株式会社

  • 『子供の四季 秋冬の巻(72分/35mm)』

  • 子供の四季 秋冬の巻(72分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1939年
    監督:清水宏
    出演:河村黎吉、吉川満子、葉山正雄、爆弾小僧、坂本武、岡村文子、西村青児、若水絹子、日守新一
    父が死に祖父に引き取られた善太と三平。だが、そこにも借金取りが現れて…。『春夏の巻』以上に大人たちのエゴと見栄の争いが酷く、子供たちにも暗い影を落とす。それでも子供たちは町を走り回り遊ぶ。金貸しの息子で足の悪い金ちゃんが、皆に認められたくて高い椎の木に登り実を落とす切なさ。こちらも最終リールが切られている。
    ©1939松竹株式会社

  • 『明日は日本晴れ(65分/35mm)』

  • 明日は日本晴れ(65分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1948年
    監督:清水宏
    出演:水島道太郎、三谷幸子、国友和歌子、日守新一、坂田源次郎、間山政次郎、御庄正一
    片足のかつぎ屋、目と耳が不自由な老人、戦災孤児…。それぞれの戦争の傷を載せてバスはゆく。山道や峠の風景のロングショット、乗客の飄々とした会話に戦後の空気をにじませる演出が素晴らしい傑作。運転手が「戦争のことは忘れよう」と繰り返し、皆が希望の未来を信じて生きようとする様に感動せずにはいられない。(『奈良には古き仏たち』と二本立て)

  • 『奈良には古き仏たち(36分/35mm)』

  • 奈良には古き仏たち(36分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1953年
    監督:清水宏
    文化財保護の目的で作られた奈良を描いたドキュメンタリー。寺院の建築や仏像などが映しだされる中に子供たちのショットが挟み込まれるなど、清水らしさも楽しめる蜂の巣映画製作による短編。(『明日は日本晴れ』と二本立て)

  • 『大佛さまと子供たち(102分/35mm)』

  • 大佛さまと子供たち(102分/35mm) 上映スケジュール
  • 公開:1952年
    監督:清水宏
    出演:岩本豊、硲由夫、千葉義勝、川西清、中村貞雄、久保晋一郎、三原弘之、宮内義治、島田友三郎、歌川マユミ
    戦災孤児たちが出演する蜂の巣シリーズ最終作。奈良の観光案内をして日銭を稼ぐ少年たちが仏像に愛着を抱いていく。大仏様の掌で眠る夢を見る、一人が引き取られ残される、そんな子供に注がれる慈愛のまなざしを示すようなクローズアップが素晴らしい。戦争の悪夢を背景に響かせながら、希望と優しさに満ち溢れた奇跡のような傑作。

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