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近日上映予定

  • 中川信夫の全貌

  • 2012/05/19 ~ 2012/06/15

怪奇映画の巨匠の全貌!
期間中、トークショーや酒豆忌もあります!

  • 上映予定作品一覧(全24本)

憲兵と幽霊(デジベ上映)
東海道四谷怪談
エノケンの頑張り戦術
高原の駅よ さようなら(デジベ上映)
さすらいの旅路(デジベ上映)
草を刈る娘(思春の泉)(デジベ上映)
若き日の啄木 雲は天才である(デジベ上映)
石中先生行状記 青春無銭旅行(デジベ上映)
ほらふき丹次(デジベ上映)
夏目漱石の三四郎
青ヶ島の子供たち 女教師の記録(デジベ上映)
吸血蛾
阿修羅三剣士(デジベ上映)
人形佐七捕物帖 妖艶六死美人(デジベ上映)
怪談かさねが渕 (怪談累が渕)(デジベ上映)
天下の副将軍 水戸漫遊記(デジベ上映)
亡霊怪猫屋敷
女吸血鬼
女死刑囚の脱獄(デジベ上映)
地獄
「粘土のお面」より かあちゃん(デジベ上映)
八百万石に挑む男
怪談 蛇女
怪異談 生きてゐる小平次
  • 『憲兵と幽霊(デジベ上映)』

  • 憲兵と幽霊(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    出演:天知茂、中山昭二、宮田文子、久保菜穂子、芝田新、三原葉子、万里昌代、胡美芳、中村彰、三村俊夫、板根正吾、村山京司、高村洋三、宮浩一、晴海勇三
    部下の田沢の新妻・明子に横恋慕した憲兵の波島少尉は、田沢を無実の罪で銃殺に処し、明子をモノにしてその母親を自殺に追い込む。その後、明子を捨てた波島はスパイとして大陸に渡るが…。鬼畜度マックスの悪人・波島が魅力的なのは、ひとえに演じる天知茂ゆえ。ラストの外人墓地に銃殺刑の血みどろ死体が並ぶシーンでは、名匠・中川信夫の腕が冴えわたる、「憲兵もの」の最高傑作。

  • 『東海道四谷怪談』

  • 東海道四谷怪談 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    出演:天知茂、若杉嘉津子、江見俊太郎、中村竜三郎、北沢典子、池内淳子、花岡菊子、林寛、大友純、浅野進治郎、杉寛、高村洋三、芝田新、山田長正、山口多賀志
    備前は岡山の浪人・民谷伊右衛門は、恋人・お岩との仲を引き裂かれた恨みから、お岩の父・四谷左門を手に掛け彼女と共に江戸へ逃れるが…。伊右衛門役の天地茂は、「人に唆され悪事を働く弱い人間の業」を見事に体現。戸板返しなどの恐怖シーンはもちろん、冒頭のお岩の父・四谷左門殺しでの長回しを初め実験的映像に溢れた、恐怖映画の最高傑作!

  • 『エノケンの頑張り戦術』

  • エノケンの頑張り戦術 上映スケジュール
  • 公開:1939年
    出演:榎本健一、宏川光子、小高たかし、如月寛多、渋谷正代、川童、柳田貞一、柳文代、音羽久米子、北村武夫、金井俊夫、南光司
    隣同士で勤めも同じ稲田と三田は犬猿の仲。やがて家族も巻き込まれ…。「tomato」が「トマト」か「トメト」かで大揉めするなど、くだらない意地の張り合いの畳み掛けには大笑い。小国英雄による脚本は冴えわたり、スピーディーでナンセンスなアクションがこれでもかと炸裂する、和製ドタバタコメディの傑作。

  • 『高原の駅よ さようなら(デジベ上映)』

  • 高原の駅よ さようなら(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1951年
    出演:水島道太郎、香川京子、柳永二郎、相馬千恵子、田崎潤、南条秋子、岡村文子、小畑実
    結核療養所を訪ねた植物学者の野村。看護婦・ユキとの間に愛が芽生えるが、彼には恩師の娘との縁談が…。同名ヒット曲を映画化した歌謡曲メロドラマながら、植物採集に出かけた山で嵐に遭遇した二人が初めて触れ合うシーンに演出の冴えが見える。一途に思いを貫くユキを演じるのは、可愛さ絶頂の香川京子。


  • 『さすらいの旅路(デジベ上映)』

  • さすらいの旅路(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1951年
    出演:若山セツ子、清川玉枝、龍崎一郎、田崎潤、暁テル子、柳永二郎、清水将夫、川喜多小六、花岡菊子、小畑実、淡谷のり子、榎本美佐江、渡辺はま子
    バーの女給・美津子は、レコード会社に勤める客に、売れない歌手の恋人・亮一を売り込む。やがて、女性歌手・ゆかりとコンビを組んで曲をヒットさせた亮一だったが、世間では二人の仲が取りざたされ…。流しの歌うたいからスター歌手への出世が愛の破局を招く悲しさ。抑制された演出がより情感を際立たせる、泣かせる歌謡恋愛映画。

  • 『草を刈る娘(思春の泉)(デジベ上映)』

  • 草を刈る娘(思春の泉)(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1953年
    出演:左幸子、宇津井健、岸輝子、高橋豊子、永井智雄、東野英治郎、辻伊万里、阿部寿美子、花沢徳衛、小沢栄、永田靖、千田是也、東山千栄子
    年に一度、山麓の草刈りに出かける村の農民たち。村のリーダー・そで子は孫のモヨ子と隣村の時造の仲を取り持とうと画策する。ところが、時造がいきなりモヨ子を押し倒したところから、村を巻き込む大騒動が…。原作は、素朴な農村の若い男女の「性」が生き生きと描かれた石坂洋次郎の『草を刈る娘』。宇津井健の記念すべきデビュー作。

  • 『若き日の啄木 雲は天才である(デジベ上映)』

  • 若き日の啄木 雲は天才である(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1954年
    出演:岡田英次、若山セツ子、杉寛、本間文子、田川恵子、細川俊夫、丹波哲郎、佐々木孝丸、高原駿雄、山形勲、角梨枝子、左幸子、久保菜穂子、上田吉二郎
    問題教師として故郷の学校を追われた啄木は、文学を志し岩手に妻を残して上京する。その後家族の生活は貧窮の一途をたどり、北海道で新聞記者となった啄木は…。文学と生活、妻と恋人の間で苦しむ、純粋無垢な天才・啄木の姿を、元文学青年の中川信夫が渾身の思いで描く。妻の節子を演じる若山セツ子がいじらしい。

  • 『石中先生行状記 青春無銭旅行(デジベ上映)』

  • 石中先生行状記 青春無銭旅行(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1954年
    出演:宮田重雄、和田孝、小倉繁、小高まさる、東野英治郎、井上大助、筑紫あけみ、城実穂、高橋豊子、千秋実、松本克平、左幸子、十朱久雄
    学生にせがまれて、少年時代に過ごしたひと夏の思い出を語り始めた石中先生。一文無しのまま日本海を目指した石中少年とその友人は、洋服を盗まれたり、お堂で一夜を過ごすはめになったりと、てんやわんやの道中でおかしな大人たちと出会う。中川信夫がめずらしく現代劇を手がけた、石坂洋次郎の著作「石中先生行状記」の映画化第四弾。

  • 『ほらふき丹次(デジベ上映)』

  • ほらふき丹次(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1954年
    出演:藤田進、木村国臣、小沢栄、安西郷子、東野英治郎、稲葉義男、永田靖、鶴丸睦彦、左卜全、高橋豊子、阿部寿美子
    村のみんなから「ほらふき丹次」と馬鹿にされる丹次は、強盗殺人をはたらいた男を捕えてその名を上げる。殺害された男の娘・はつ子を引き取り、息子や愛馬と共に暮らすうち、丹次とはつ子の間には親子を超えた情愛が生まれるが…。前半の牧歌的な雰囲気から一転、あまりにも悲しい結末が二人の恋を阻む。主演の藤田進が原作に惚れこみ、自ら交渉して映画化権を譲りうけたという。

  • 『夏目漱石の三四郎』

  • 夏目漱石の三四郎 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    出演:山田真二、八千草薫、笠智衆、土屋嘉男、岩崎加根子、江原達怡、金子信雄、村上冬樹、平田昭彦、沢村いき雄
    大学入学のため上京した三四郎は美禰子という女性に出逢い心惹かれるが、彼女の態度は曖昧で…。田舎出身の青年が東京で様々な経験をする中、傷つきながらも成長していく姿を詩情豊かに描いた青春映画。明治・大正の風俗を見事に蘇らせた玉井正夫の素晴らしい撮影と共に、夏目文学の風趣を香り豊かに再現した佳作。

  • 『青ヶ島の子供たち 女教師の記録(デジベ上映)』

  • 青ヶ島の子供たち 女教師の記録(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1955年
    出演:左幸子、池内淳子、浅野進治郎、滝花久子、林寛、沼田曜一、増田順二、若杉嘉津子、宇野重吉、中山昭二、杉村春子、田中春男、佐分利信、相馬千恵子、香川京子
    東京で小学校の教師になった節子。故郷の青ヶ島を訪ね、地元小学校の厳しい現状を目の当たりにした彼女は、青ヶ島で教鞭をとることを決意するが…。先進的な都会と島の分校の両方に赴任した女教師の目を通して、当時の社会や教育の歪み、僻地での生活の過酷さがまざまざと浮かび上がる。東京都青ヶ島での現地ロケを敢行した。

  • 『吸血蛾』

  • 吸血蛾 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    出演:久慈あさみ、塩沢登代路、万里陽子、白鳩真弓、伊原律子、安西郷子、立花満枝、花房一美、宮田芳子、記平佳枝、大久保豊子、有島一郎
    フランス帰りの人気デザイナー・文代は、狼の牙を持つ男に脅されていた。実は秘密の過去を持つ彼女の周りで、ファッションモデルたちが次々に殺される猟奇事件が起こり…。横溝正史の同名小説を中川信夫が映画化した怪奇ミステリー。池部良演じるダンディな金田一耕助は、原作のイメージを裏切るカッコよさ。

  • 『阿修羅三剣士(デジベ上映)』

  • 阿修羅三剣士(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    出演:小笠原竜三郎、草間長十郎、中村又三郎、宇治みさ子、阿部寿美子、筑紫あけみ、若柳敏三郎、左卜全、高田稔、築地博、広瀬康治、御木本伸介、杉山弘太郎
    幕府を非難した密書を将軍に届けようとする朝廷側と、配下の蝙蝠組を使ってそれを阻止しようとする幕府側の争いに、三人の剣士が巻き込まれ…。終盤、 義兄弟となった三剣士が走りに走って斬りまくるスピード感溢れる展開は見事。大久保彦左衛門役の左卜全がいい味を出している、中川信夫版「三銃士」。

  • 『人形佐七捕物帖 妖艶六死美人(デジベ上映)』

  • 人形佐七捕物帖 妖艶六死美人(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1956年
    出演:若山富三郎、日比野恵子、杉山弘太郎、宇治みさ子、沢井三郎、天知茂、若杉嘉津子、阿部寿美子、三原葉子、山下明子、三重明子、美舟洋子、市川小太夫、徳大寺君枝、菊地双三郎
    女歌舞伎の春太夫、女絵師の采女など、風流六歌仙と謳われる六美人の似顔絵を描いた空来山人は、春太夫以外の五人から絵の出来を痛罵され自ら命を絶つ。それから一年、六美人が一人また一人と惨殺され、その傍には次の犠牲者の似顔絵が…。原作は、連続美女殺人事件を描いた横溝正史「人形佐七捕物帖」。若き若山富三郎が人形佐七を演じる。

  • 『怪談かさねが渕 (怪談累が渕)(デジベ上映)』

  • 怪談かさねが渕 (怪談累が渕)(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1957年
    出演:若杉嘉津子、高田幸子、和田孝、丹波哲郎、花岡菊子、北沢典子、九重京司、阿部寿美子、田原佐知子、川部修詩、中村彰、宮田文子、横山運平、岬洋二
    憎みあって死んでいった父親同士。やがて娘・豊志賀と息子・新吉が知らぬが仏の恋仲に。親の因果が子に酬い、恐ろしい怨念連鎖劇場の幕が上がる。原作は三遊亭円朝の「真景累々渕」。丹波は原作には登場しない浪人・大村陣中郎役。新東宝で中川信夫が初めて手がけた怪談映画。親子二代にわたる業で、累が渕は血で染まる。

  • 『天下の副将軍 水戸漫遊記(デジベ上映)』

  • 天下の副将軍 水戸漫遊記(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    出演:古川緑波、天城竜太郎、中村竜三郎、坂東好太郎、宇治みさ子、小倉繁、和田桂之助、岬洋二、 坂内英二郎、水原爆、菊地双三郎、坂根正吾、中村彰、松浦浪路、丹波哲郎
    徳川家の老中・柳沢吉保は、当主の発病に揺れる片桐家に自らの配下を養子に迎えるよう差し向けるため腹心に密書を持たせたが、その道中に居合わせたのがおなじみ黄門様こと水戸光圀、そして助さん、格さんで…。月形龍之介や東野英治郎など、あらゆるスターたちが演じてきた黄門様も、ロッパにかかれば一味違う人物に。ちなみに助さんを演じる天城竜太郎とは、新東宝時代に若杉英二が名乗っていた別名。


  • 『亡霊怪猫屋敷』

  • 亡霊怪猫屋敷 上映スケジュール
  • 公開:1958年
    出演:細川俊夫、江島由里子、五月藤江、倉橋宏明、林寛、山川朔太郎、広瀬康治、河合英二郎、千曲みどり
    深夜、停電中の大学病院で何者かの足音を聞いた久住は、数年前に妻の転地療養先の古い屋敷で起きた不気味な事件を思い出すが…。佐賀藩の「化け猫騒動」をベースにした物語が、モノクロの現代篇、カラーの時代篇に分かれて展開する。直接描写なしに恐怖を煽る見事な演出に加え、オチも素晴らしい恐怖映画の傑作。

  • 『女吸血鬼』

  • 女吸血鬼 上映スケジュール
  • 公開:1959年
    出演:和田桂之助、中村虎彦、三原葉子、池内淳子、天知茂、水原爆、矢代京子、杉寛、 千曲みどり、鮎川浩、倉橋宏明、鳴門洋二、高松政雄、奥田洋、国方伝、和久井勉、晴海勇三、浜野桂子、美舟洋子、五月藤江
    行方不明から20年、戻ってきた美和子は全く歳をとっていなかった。天草四郎の末裔・美和子の失踪事件の陰に蠢く吸血鬼とは!?天草四郎伝説と吸血鬼ものを無理矢理ドッキングし、16歳で死んだ天草四郎の娘が熟女・三原葉子だと言い張るムチャぶりは、まさに新東宝トンデモ路線の真骨頂!どんな話でも格調高い映画に仕上げる中川信夫の才能と、黒マント姿で吸血鬼を演じる天知茂のノーブルさにシビれる一本。

  • 『女死刑囚の脱獄(デジベ上映)』

  • 女死刑囚の脱獄(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    出演:高倉みゆき、林寛、宮田文子、三田泰子、和田桂之助、寺島達夫、沼田曜一、若杉嘉津子
    父親殺しの罪を着せられて死刑囚となった京子は、真犯人を探すため脱獄を謀り…。典型的な巻き込まれ型サスペンスで、刑務所内のシーンや列車を使った逃亡シーンが緊迫感を盛り上げる。ヒロインの京子を演じたのは、大蔵貢が「女優を妾にしたのではない。妾を女優にしたのだ」と公言した高倉みゆき。

  • 『地獄』

  • 地獄 上映スケジュール
  • 公開:1960年
    出演:天知茂、沼田曜一、中村虎彦、宮田文子、三ツ矢歌子、林寛、徳大寺君枝、山下明子、大友純、三ツ矢歌子、大谷友彦、宮浩一、新宮寺寛、泉田洋志、津路清子、小野彰子、石川冷、山川朔太郎、嵐寛寿郎
    不幸続きの大学生・四郎と周りの因果な人たちが全員死んで地獄行きとなる前半から、後半の地獄巡りへと物語は続く。特に四郎の父・剛造の皮剥ぎの刑では骨や内臓が剥き出しになるエグさで、そんな阿鼻叫喚の中を「許して下さい」と彷徨う四郎が哀れにも可笑しい。中川信夫が意図した和製『ファウスト』とエログロ「大蔵貢」路線がないまぜになった本作は、新東宝の倒産寸前に咲いた仇花的傑作カルト映画である!

  • 『「粘土のお面」より かあちゃん(デジベ上映)』

  • 「粘土のお面」より かあちゃん(デジベ上映) 上映スケジュール
  • 公開:1961年
    出演:伊藤雄之助、 望月優子、二木てるみ、津沢彰秀、北沢典子、浜野桂子、河合英二郎、花岡菊子、鶴丸睦彦、西朱実、黒丸良、藤村昌子、林寛、田崎潤、加藤欣子、宇津井健、川部修詩
    舞台は昭和24年、ブリキ職人一家を中心に、貧しいが明るく生きる人々の姿をエッセイ風な手法で描いた、映画「綴方教室」の続編ともいえる作品。呑気なとうちゃんとしっかり者のかあちゃんは派手に喧嘩をするが、最後はノーテンキな笑い声が家を包む。夫婦を演じる伊藤雄之助と望月優子の丁々発止のやり取りは見事。

  • 『八百万石に挑む男』

  • 八百万石に挑む男 上映スケジュール
  • 公開:1961年
    出演:市川右太衛門、中村賀津雄、桜町弘子、河原崎長一郎、水島道太郎、仲谷昇、徳大寺伸、松浦築枝、坂本武、柳永二郎、山村聡、河原崎長十郎
    将軍吉宗のご落胤・天一坊を使って天下盗りを企む浪人・山内伊賀之亮だったが、松平伊豆守と大岡越前の前に野望をくじかれ…。右太衛門は派手な立ち回りをせず、抑えた演技で勝負している。二人の敗れゆく男たちの心情に添った橋本忍の脚本と、中川信夫の重厚な演出が相まった、東映娯楽時代とは一線を画す重厚な悲劇。

  • 『怪談 蛇女』

  • 怪談 蛇女 上映スケジュール
  • 公開:1968年
    出演:河津清三郎、山城新伍、根岸明美、賀川雪絵、月丘千秋、桑原幸子、西村晃
    明治初期、北陸。小作人の弥助、妻のすえ、娘のあさは、地主である大沼家による過酷な仕打ちをうけ悲惨な最期を遂げた。やがて大沼家に蛇の影を伴ったすえの亡霊が現れる。すえは大沼の庭に紛れ込んだ一匹の蛇を助けたことがもとで殺されたのだった。恨みと妄執渦巻く蛇の群れ。新妻の皮膚を蛇の鱗に変えるなど、エロとグロをさり気なく取り入れた演出もオツな中川信夫の一本。

  • 『怪異談 生きてゐる小平次』

  • 怪異談 生きてゐる小平次 上映スケジュール
  • 公開:1982年
    出演:藤間文彦、石橋正次、宮下順子
    旅役者の小平次が幼馴染の太九郎の妻・おちかに横恋慕したことから三人の関係はこじれ、ついに太九郎は小平次を釣船から突き落とす。ところが、夫婦の前に死んだはずの小平治が現れ…。登場人物が三人のみの濃密なドラマと、不気味で禍々しいトーンは健在。ATGの「1千万円映画」の1本として製作された、中川信夫の遺作。

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